「師匠、事案です。」★★★☆
連日のレビューとかやる気があるみたいですね僕。いけるうちにドンドンやっちゃいましょう。
今回読んだのはマーズ文庫より「師匠、事案です。」(著:シロウ ナガス)です。
以下あらすじ。
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かつての魔法戦争。サリュア王国とガルギニス帝国の戦争は激しさの絶頂に達した刹那、それから僅か三日で戦争は王国の勝利で終戦を迎えることになった。国民の間で噂されるのは一人の英雄、『宵月の騎士』。
それから時は過ぎ、平和な時代が訪れていた。そして『騎士
ロウ・シャーリグゼン。王都で小さな家具屋を営む、一見普通の老人。師匠の元でレイザは、日々剣技と魔法を磨いていた。
だがある日、事件は突然訪れる。
「師匠、その幼女は一体……?」
「……一目惚れだ」
「はぁああああ!?」
そして過去の英雄のロリコン発覚と共に、世界は混乱へと足を踏み入れる__
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「冷血の
冷血はすーぐ女の子の血とか腕が飛び散ってたのに対し、今作はグロさが減ってコメディ色を強めてきてます。それでも魔法とかの設定がしっかり練られているため、読了感としては正統派ファンタジーのそれでしたね。
一応主人公はかつての英雄であるロリコンじじい……もとい「宵月の騎士」の弟子であるレイザとなっていますが、三人称で進むので師匠と弟子のダブル主人公といった運び具合。最近おっさん主人公のブーム来てますし、流行を上手く取り入れてると思います。実際カッコいい、このロリコン爺さん。
そして事の発端である幼女ですが、この子が起きる一連の事件の鍵を握ってるわけです。段々と事が大きくなり、いつの間にか国家レベルの案件まで辿り着く。ロリコンも国を救うんですね、一つ賢くなりました。
主人公も恐らく作中世界ではかなり上位の強さなんでしょうけど、出てくる相手がどれも強敵ばかりで、結局お爺ちゃんの独壇場。それでも身の丈に合った仕事をちゃんと行っていたので、読んでて不快感も無い絶妙なバランス。作者の技量が垣間見えます。
読んでて「俺、ツインテールになります。」に近いものを感じました。あれはツインテール一辺倒なのに、ノリが熱いので読んでる内にハマっちゃうやつ。なので序盤はずっと笑って読むんですが、後半はもう真顔。「これどうなるんだ……?」と手に汗握る怒濤の展開で、最近読んだファンタジーではかなり上だと思います。話の軸が幼女なので進めにくいのが難点ですが……。
ラストの感じだと続くんでしょうか?面白かったので是非続いて欲しいなぁ。
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