架空ラノベをレビューする。
緒賀けゐす
「幼馴染みが異世界の神だったんだが。」★★★☆
今回読んだのは「幼馴染みが異世界の神だったんだが。」(著:伊勢カイ)です。
伊勢カイさんは第7回マーズ文庫新人賞で「生まれ変わったらフジツボになりたい」で佳作デビューした人ですね。あれは読みやすくてキャラもそこそこ良かったんですけど、どうもストーリーの展開が読めてイマイチドキドキできませんでした。鬱展開自体は好きなんですけどね。
以下あらすじ。
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「お願いっ、私の世界がピンチなのっ――!」
いたって普通の日常を送っていた俺、
そして俺はそのまま彼女に勇者にされ、彼女から与えられた
――――――――――――
まぁ、あらすじから分かるようにヒロインの水上氷子は自己中な性格で、基本的に主人公はその無茶振りに振り回されるわけです。しかし彼が氷子のことが好きなおかげで、これがウィンウィンの関係になってる。この主従関係のようなものをラブコメと言っていいのか分かりませんが、可愛かったので良しとしましょう。
それで氷子は一応神様なのでその世界の人々からは崇められてるわけなんですけど、いかんせん勝手に世界を放り出すような奴なので部下からの評価が低い。戻ってきたときに自分の席がなくなってるくらいには低い。その辺の元味方との言い合いのシーンは「さすがカイさん」といった感じでしょうか。
戦闘もそこそこ良かったです。主人公の異能は強いんですけど使い勝手が悪くて、そのせいで全力で戦えない場面が多いわけですが、逆にそのもどかしさが終盤のシーンでのカタルシスを生んでいるわけですね。
全体として、シーン毎の面白さは良かったです。しかしストーリーとしてみると、敵の行動理念だったり、国の政治だったりで少しばらけてるなぁと感じたのでこの評価にさせていただきます。フジツボのノリが好きだった人は買って損はしないと思うので、是非読んでみてください。
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