第5話

なんなんだ一体異世界に召喚されるわ、大きな塔が出現するわでほんといいことなんてなかなかないものなのかもしれない。でもあの塔には少し興味がある。

「クラインさんあの塔は何かわかりますか」

「それは俺にもわからない、でもとても大変なことは分かる」

クラインさんでもわからないようだ。あの塔は雲の上にまで達するほど高い。とても人の手によって作られたものとは思えない。これからどうすればいいんだろうか。あの塔に行くにしても戦ったことのない僕にはいかない方が良いに決まっている。強いモンスターが現れたとしたら、どうにもならないだろうし、モンスターがそもそもいるかもわからないが、とりあえず今は考えても仕方がない。人が多そうな街の中心部に行こう。

「クラインさん今は人がいそうな街の中心部に行きましょう」

「そうだな。ここにいても何も始まらないしな」

中心部に行くことにした。やはりたくさん人がいた。

「なんだあれ」

「なんて大きな塔なんだ」

「さっきの揺れはなんだ」

混乱している人がたくさんいるようだ。どうにもならないような状況だが、とりあえずこんな状況だからこそ、モンスターと戦って強くなる必要があるような気がする。

「クラインさんモンスターと戦って見たいです」

「今からか」

驚くのも無理はないこんな状況だからな。

「こんな状況だからこそ戦っておきたいんです」

「まあ、れおがいいなら良いけど、俺はここに残るよ。なんかあったら連絡してくれ」

「はい。わかりました」

「どうすればクエストを受けることができますか」

「ギルドにギルドボードというものがありそこから受けられるようになっている。☆1〜☆8までクエストのレベルがある。高いほど難しくなっている。クエストは町によっても違うからな」

色々なクエストがあり、難易度も異なるようだ。その町によってもクエストは異なるってことなのか。ためしに何かクエストを受けてみるか。

「色々あるなー」

「スライム100匹の討伐☆2」スライムは弱そうだけど数が多い。「ベアウルフ5匹の討伐☆1〜☆2」これはどうなのかはよくわからない。「キングムカデの討伐☆6」これはまず無理だ。今の僕にはレベルが高すぎる。「サンダードラゴン、ファイヤードラゴン、アイスドラゴン、ダークドラゴン、リーフドラゴンの討伐☆8」これが最強レベルのクエストらしい。いずれ強くなった時受けて見たいな。今日は、ベアウルフ討伐でも受けてみるか。これから次の冒険が始まろうとしている。

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