第21話アドバイスをありがとうございます!
昼間に近況ノートを読ませていただきました。
井門ようかさん、たいへんこまやかでやさしいアドバイスをありがとうございます!
17日にメッセージを戴いていたので、すぐくればいいものを、カクヨムをさぼっておりました。
本日お礼メッセージを書いてお送りしました。
井門さんのエッセイ、楽しいです。こちょぐられる感じがうひひっていう意味ですよ。非常にきわどいところを攻められてますね。褒めてます。
そうね。えと、わたくしの作品を読んでくれる最初の読者は母です、一度母をこちょぐってみようと思います。
…
『おしまいの日』新井素子著
これ……いえ。こちら。
後ろをみればわかったとおり、サイコ・ホラーだった。
ホラーって、バカバカしいよな。なにが面白いんだかわからんよ。
ヒロインが日記に書いていたことは嘘っぱちで、本人はその嘘っぱちが本当だと思ってる妄想癖で、実際は過労死寸前の夫を心配してろくろく妊娠してられないっていう、神経過敏な主婦の話だった。
テーマは「夫が過労死寸前なのに、それがどうしたっていう社会が回り続けるの、おかしくない!?」になっていた。
うん、このテーマ自体は好ましい。社会問題だ。そしてこの問題は平成2年から3年いっぱいの間に書かれてから、二十七年たった今(平成30年)でも問題であり続けている、と思う。炯眼だ、作者さん。すごい勉強家だなあ。やはり、こういうのは楽しい。ホラー仕立てもいいけれど、この作者さんはSF作家だと思ってたから、ほんと意外だった。
ラスト、友人Aに残した手紙は圧巻。FINがつく前のたたみかけでぐうっときてしまった。ネタバレすると、ヒロインの日記には、意味のあることはない。本当のことは友人Aにあてた、いつ届くともしれない手紙の中に託されていた。夫の苦しみ、翌朝記憶を失うほど酒を呑み(接待だ)夜中何度も苦し気に吐き続け、それでも朝が来れば6:55くらいまでには起きて、食事を摂って出かける――こんなの見守る主婦は気が気じゃない。そういう話だった。妊娠なんてしてたら、夫の世話ができない。子供が生まれたら、子供の心配をしなくてはいけない。赤ん坊の夜泣き、子煩悩の夫はほんのわずかな睡眠時間を犠牲にしてしまうだろう。
そして、ヒロインが7年かけてゆっくり死んでいった――失踪から死亡と認められるまで。夫の生活は変わらず、でも、再婚したあと二年目で過労死してしまう。
ざまみろ。ヒロインの献身が重荷だと言いつつも、夫の健康を守ってくれていたのが実は妻だったと思い知れ。こんな社会、おかしい。そういってる話だった。
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