第3話刺客の存在
今、書いている物語の最初のシーン。
転生勇者を拾いあげる魔王。
これだけなのだが、次のシーンへさっと行くには、盛り上がりがなさすぎる。
漫画の『ブレイブ・ストーリー~新説~』の四巻を読み返して、そうか、と思った。
魔王がすんなり勇者を拾ってしまうから味気ないんだ。
邪魔する刺客がいくらかいてもいいし、次々と強い敵が送られていく、するとピンチに継ぐピンチで楽しいかもしれない。
うーん。わたくしピンチの緊張感に耐えられずにつまんないことを書いてしまうから、そこんとこ削って。
刺客も使い捨てじゃなくって、キャラを濃くして脇役を務めてもらおうかな。すると多少、時間はかかるけれど。ノープランよりマシな結果がだせるかもしれない。
それとも、魔王と勇者の邂逅を、印象的に象徴的に書くか。
それだとシリアスになってしまうから。悩みどころだなあ。おもしろくなんないかなあ。
魔王が勇者を拾い上げて、さっさと日常に移ってもいいけれど、まだなんか足りてない。
世界観とか、地図が適当すぎるし。どうしたらいいんだ。グルメとファッションもちゃんと考えないとだぞ。そんなの書き始めてから気づくなよ~~わたくし。
脳内キャラで、勇者演じてくれるのいない?
:いる。
ナンバン?
:ヨンバン
意気込みは?
:イヨッシャー! がんばる!
うん、いいね。勇者ほんのりバカだけど、やってくれそうだし、まかせる。
魔王役はだれかやってくれないかな?
:はーい。
ナンバン?
:フィニッシュ。
なにそれ?
:名前。
だれの?
:おれの。
ああ、男なんだ?
:そう。
じゃあ次、台本書いてくれる人ー。
:はーい。
ナンバン?
:ロクバン。
頼む!
で、話の方向性これでいいかな?
:あれは……ちょっと。
プロット面白くできたと思う。
:あれでも?
:納得いくまで練り直せよ。
ん―なこと言ったって、母が面白いっていうから、書くことにしたんだよ?
:非常におもしろいけど、三十年経っても。
おもしろいだろ? なんでだめなのさ。
:身体障*者だからなんだよ。
だれが?
:おめえだ、おめえ。
わたくし五体満足ですが。
:おまえの言うことはちっせえの。
日常系がダメなら、ラブコメる?
:ラブコメ! それがいい!
むーん。せっかく考えたのに。まあ、いいや。やりなおす。
:いそげよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます