第4話脳内会議

 ごめんなさい。今日執筆休みます。

 本当はねー。一日もあけたくないんだけど。

 シナリオそのままにして、味付けを変える方法をとりました。

 :うっぜー。

 というか、すでに脳の栄養が足りなくて、効率下がってるんですよ。

 :自分でわかってるみたいだね。

 :あたしもあたしもー。

 ここで決を採りたいと思います。

 A、最初のテーマで書き進める。

 B、新展開のテーマに変える。

 さあ、どっち?

 :言いにくいんだけど。

 はい。

 :どっちもどっちじゃないのー?

 え? 梗概に書いたら、もろに印象変わってきますけれども。

 :んー、だったら、A。

 Bのひとー?

 :いない。

 じゃあ、テーマ変更なしという形で。

 …

 キャラはどうしますかね?

 :大丈夫だと思うけど。

 ヒロインが影薄くならないかな。

 :あー。大丈夫でしょ。

 …

 登場シーンどうしたら、印象付けられるかな?

 :暇だねー。

 真面目ですよ?

 :んーだったら、書いてみればいいじゃない。

 書いてだめだったら?

 :そのとき考える。

 うーん。まあ。書くということは想像力を使うわけだし、考えなきゃいけないんだよね。わかりました。

 :「ボクは嫌だ!」

 紅白はよかった……。

 …

 女神、いかがいたしましょう。

 :ゆっくり進む話だから、ちょっとだけ外して。

 外す、とは?

 :変な気持ちにならないように。

 変な、とは?

 :みんなが見ているうちに。気色ばんだりしないように。

 それは警告?

 :違うわけがない。

 気色ばむ、とは?

 :いろいろあるじゃない。構成練って無駄になった、とか。

 しょっちゅうある話。

 :ほらみろ、忘れないうちに書け。

 …

 思うに、今持ってる全てを注いでも、足りないもんですね。クオリティーって。

 :あんたが言うのか。

 常にインプットしてないと、肝心なときにアウトプットし損ねる。

 さらに、自分の作風を左右するような刺激物は、必要ないときに摂取してはダメだと思う。読書で言えば本選び。水滸伝読んだら、性格が粗暴になったってひとが若干一名身近にいるんだけど、それはもともとの素養なのか、頭の中身がふにゃふにゃしてるだけなのか。

 :ふにゃふにゃって?

 影響されやすく、いかようにも変化する、ということ。

 :あんたのことか。

 ;;

 まあいいとして。資料も時間をかけて摂取するんだから、ものを選ぶのは大変。

 :集中しろよ。

 資料の影響を身にしみこませるのは、手間かかるんです。血肉にしないとね。

 :殺すもんかよ。ゴリゴリ削る羽目になるんだぜ。

 なぜ?

 :わかってるじゃん。おまえらしく書いたら、読者がついていけない。あわせて資料も読まされたら、おじゃんになる。


 ほへー。

 ……おじゃんってなに?

 :おじゃんだよ。台無し。めくらめっぽう撃っても甲斐なし。

 んー。集中しろっていうのは、一つひとつに魂こめろってことと同義?

 :つまり、もう一つの可能性あるし、一個ずつ器用にまとめようとすんな。

 気が楽になった。

 :だろう? 失敗する元なんだよ、ひがな一日、ワープロ打ってるなんて。

 じゃあ、三本の予定を二本にしてと。

 :一本です。ちゃんと聞け、話を。ちゃんと聞きこんでないと作品が邪魔になってしまうだろう。

 邪魔ってことはないと思いますけど。

 :初めからちゃんと、組織だって動こうな。

 わたくしは企画立案者。

 :そう。

 あなたは?

 :無理に聞こうとすんな。手紙読め。

 …

 手紙? どこにあるんです?

 :胸の中。

 ああ、プロットか。

 :そう。

 プロット書いて一日してから書き始めて、もう二日目から思い入れが生まれてて、こいつらどうしてやろうかなって考えてます。

 :プロフィールに書け。

 え? プロフィールって?

 :カクヨムの、プロフィール。

 なんて書くの?

 :ギザギザハート。

 :ハートブレイク。

 ?

 執筆中、じゃダメなの?

 :えらいねえ。かしこいねえ。

 あからさまに嫌味を言わなくても……。

 :ごめんごめん。素直すぎた。

 謝っていただかなくともいいですよ。そういう書き方をすると生意気なのはわかりますし。

 :わかる~~? この感じ。気持ち。ケセラセラ~~。

 …

 女神、一本にしぼるべきですか?

 :です。

 :そのことを日記に書きなさい。

 全力投球! ですね?

 :よければ採用されるんですから、カッコ悪くても助かったと思えば。

 そっか。競うより、自分の作品を高めることの方が大事なんだ!

 :そう。

 :もちろん。

 :刺激は普通じゃないか。

 :がんばろうよ!

 はい……。ありがとうございます。

 …

 しかし、カクヨムのプロフィールになんと書けばいいんです?

 :お願いだから、自分で考えて。

 ヒントくらい、お願いしますよー;

 :まあねえ。緊張しますわよねえ。

 するする、しますー!

 :あ、それを書きなよ。

 はい?

 :ばかばかしい。

 では、プロフィールを更新することのメリットとはなんでしょうか?

 :メリットねえ。あたし、自分の可能性を自分で選ぶ人って、さわやかだと思う。

 イメージアップ、ということに……?

 :そうねえ。まあいっか。こればっかりは正直に「隠せよ」とか言っても困るだろうし。

 ようするに、人から好かれる努力しろと。

 :お願いだから、初めからそういえば、ちゃんと読者もわかってくれるの。

 うん……自己開示をしろと。

 :そういうことです。

 まあ。わたくしが何かを頑張って、成し遂げたとして、誰にも迷惑にならないのなら、それを人の目につくところにおいておいても、別にかまわないんじゃないか、という感じではありますね。

 :そうだろう!?

 作家にとっての結果というのは、作品に尽きることだし。

 :そういえば……アピールすれば向上するってもんでもないし。

 心ひらいて、成長できるなら、自己開示……するかなあ。

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