第4話花と石。
自分の病気を知った時、ショックで忘れてしまった持病。
僕は彼女のように、強くない。
入院前最後の学校の日が来た。
しかし教室で待っていたのは大きなガラスが割れた音だった。
「い…。や、やめて!!見ないで!!」
むき出しになっている緑の足。皆は気味悪がった。
「おい、!大丈夫か?柳!……お前ら、緑の石を一欠片も残さず集めてくれ、誰も盗むなよ…!」
「……ありがとう、ひっぐ。」
目から水が流れていく。
「この水も石だって。ほんと困るな…。」
「大丈夫だから、ね?」
何とかなだめようとする。緑のいしを集めた。
「病院に行こう。今呼ぶから。」
「ねぇ、柳とどういう関係なの?」
ボス格の女子が、ギャーギャー騒いだ。
「友達だよ。」
「あっそう。それじゃあ、この石は私もらってもいいわよね。あなたに迷惑かからないみたいだし。私の方が似合うわ」
奪おうとしてきた。
「やめろ。」
「嫌よ。」
そう石に手を出した瞬間のことだった。
「……!水!水持ってきて!!」
柳が叫んだ。
右腕が発火。
まさか。
黄りんか?
「いやぁー!こわーい!たすけ…」
「邪魔だ…!」
まとわりついてきた女子を突き飛ばそうとしたが、自分の体は今…。
「おい!柳さん!バケツ!!」
ほかのクラスの人が水を持ってきた。
燃えている右腕。
水の中で落ち着いてきていた。
「もう、なんで…。足も取られて、しかも奪い合いされて、凄い痛いのに…」
僕はとりあえず石を繋ぎ合わせていた。
こうすると治るらしい。
「あ!私の石!!」
「お前のじゃねぇ。」
ある程度形ができた。
これが僕の最後の学校の思い出となった。
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