第13話 魔女ッ子... ...

「音華ちゃぁぁぁん。」


あぁ、また来た。


「はいはい。なんですか???」

「音華ちゃんって言うんでしょ??あの魔王と繋がっているっていう。」

「いえ。違います」

「いやっ、違わないはず、私達にだってわかるんだから。だからって繋がりたいとは思わないよ。」


あれ??いつもと違う。


「私達は魔王でも違う魔王。」


んっ???


「音華ちゃん家の魔王に興味があるの」


ほっほう。


「で??」

「んっ???」

「で???」

「だからっ」

「で????」

「うっうん。だってぇ、そう言えって魔女様がぁぁぁぁぁ。」


あっああ。男の子でしたか。


こういう話も最近多くなってきた。

我が一族の一部が攻撃を開始してからというもの、一番弱いと思う私に茶々を入れる輩が増えた。


「だって、魔女様達に会えないんだもん。手柄たてたらもしかしたら僕に振り向いてくれるかもじゃないか」


まっ、まあね。でも、だからって来ていい理由にはならない。


「そだねぇ。今魔女様達はあの人達に夢中だもんねぇ。笑。」

「そっそれをっ」

「知らないとでも思ったの???」

「くっっっ」


大抵こう言うと黙る人が多い。



「僕らの事かな???」

「こっこの声はっ!!!」

「そうでしょう???僕達も話があるからこっちに来なよ。」


あぁ。また迷える子羊ちゃんが... ...


「だっだから、魔王の本当の手... ...」


「ふははははははっ。騙されおって。これで、我が姫が、僕にっっっっ」



「ふっ。音華ぁ。」

彼らは私にしかわからないようにこう言った。


「こうやって、情報をタダで言う奴らって面白いよな」


うっうん。まぁね。

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