第4話 そんな事より... ...

私は、魔法が使える母と平凡だがどこか人間とも違う父との間に、産まれた子供である。


私には母の力が色濃く受け継がれなかったため、一族の中では、魔力が少ない方らしい。だからか、母の一族からは、不思議がられた。そんな私は、不思議がられている事に気がつかず、のほほんと生きてきた。


それ故に、人間からも魔王からも魔女からも、愛されているらしい。そして、利用されやすい体質らしい。最近気がついた。


私には、魔王にも魔女にも興味がわかなかった。魔女も魔王もありふれていたために、そこに新鮮味を感じず、ただ単に平穏に暮らしているらしい、彼に新鮮味を感じたらしい。


そんな私に、魔王はご立腹らしい。

何故この僕ではなく、魔力の少ないただの人間に興味がわくのか。何故そこなのか。

だがしかし、私は逆に、聞きたい。何故そこでなければいけないのか。理論ではないのだ、感覚なのだ。ただ単に、興味がある。どういう人生を歩んできたのか。魔王は、どんな人生を、歩んできたのか薄々わかるが、彼がどう人生を、歩んできたのかわからない面が、あるのだ。


私も私で、ピュアな一面が、あると言われるが、彼は彼でピュアである。そして、彼には私の一族にはない魔力の持ち主のように感じる。私の一族のさらなる発展に寄与してくれるらしい。魔力がありすぎるというのも大変だろうなぁと思っている。魔力があるのとないのとという間に産まれた子供というのも、また良いのではないかとも思っている。


私は、魔界に産まれながら、人間に興味があるのだ。

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