第41話 結婚記念日 その17

クラリスと観覧車で夜景を眺めていると、いつの間にか観覧車の1周が終わり方へと近づいて行った。


「そろそろこのアトラクションも終わりだね。時間もいい具合だしそろそろ帰ろっか?」

「ええ、そうね。私お腹減ってきちゃった」

「昼間割と食べたとは言え午後にお化け屋敷でしっかり消化したからねぇ。僕もお腹空いてきちゃったな」

「今日の晩ご飯はロッゾが作る予定なの?」

「うん。腕によりをかけて作るつもりだよ」

「へぇー、ロッゾの本気の料理か。楽しみだなぁ」

「ありがとう、そこそこ期待しててね」

「えぇ、ご要望通りそこそこ期待してるわね」


そんなことを話していると降車口へと僕達が乗っている籠が到達する。


「さ、クラリス、降りよっか。出るとき足元気を付けてね」


そういってクラリスへと手を伸ばす。


「ありがとロッゾ。ロッゾも気を付けてよね?」


そういって僕の手を取るクラリス。

スタッフさんが僕達が乗っている籠を開けて降車を促してくるので先に僕から降り、その後にクラリスの手を取ってクラリスの降車を手伝う。


「さて、帰ろうか」

「えぇ、そうね。お土産とか買っていく?」

「んー、僕はいいかな。僕の親はどっちともお土産とかそんなに興味ないし」

「そうだったんだ、お義父さん達そういうの気にするものだと思ってたからちょっとびっくり。お母さんたちこっちの食べ物とか気になってるみたいだし私は何か買っていこうかしら」

「いいんじゃないかな、僕も選ぶの手伝うよ?」

「ありがとうロッゾ。じゃあ食べ物系のお土産探してみましょうか」

「そうだね。……ん、これなんてどうかな?」


テーマパークのキャラクターがプリントされた柑橘系のクッキーが12個程入った指さす。


「そうね、なんか可愛らしいしこれにしましょうか」

「りょーかい、他にも何か買っていく?」

「んー、他は特にいいかなぁ」

「分かった、それじゃあ会計してくるから先に外で待ってて」

「うん、ありがとうロッゾ」


僕にお礼をいってからクラリスが店の外へと出ていく。

お義父さん達気に入ってくれるといいな。

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