第36話 結婚記念日 その12
ハンバーガーを食べ終わった僕達はお店を後にし次のアトラクションの場所までの道のりを歩いた。次のアトラクションはクラリスの希望で僕が選ぶ事になったので僕がクラリスを先導する。
「それでロッゾ、この後はどこにいくの? 私まだ行き先を聞いて無いんだけど……」
「それは着いてからのお楽しみという事で」
「えぇ……ロッゾのケチ」
「そろそろ着くから……ほら、ここだよ」
そう言って僕達がやってきたのはこの遊園地の名物であるお化け屋敷だ。このお化け屋敷はかなり怖い部類に入るらしく途中でリタイアする人が多数出ているらしい。僕達も昔はこのお化け屋敷でよく絶叫してたなぁ。
そんな昔からお世話になっていたお化け屋敷だが、最近リニューアルオープンされたらしく怖さが倍増したと言うのだ。クラリスのかわいい反応がみれる貴重な機会なので是非と思ったのだが……。
「ねぇロッゾ。私ここのお化け屋敷に行くなんて聞いてないんですけど?」
「そりゃぁ着くまでのお楽しみだったからねぇ。クラリスが知らないのも無理ないよ」
「私がお化け屋敷苦手だって知ってるよねぇ? これはどういう事かなロッゾ君?」
「午前中にハードな乗り物ばっかりだったし、ささやかな仕返しをしようかと思ってね……」
「ロッゾってたまにすっごくいい性格になる時あるわよね……」
「そんな事ないって。ほら、早いところこのリニューアルオープンして更に怖くなったお化け屋敷に挑戦しよ?」
「こうなったらとことん泣き叫んでロッゾに迷惑かけてやるんだから」
「えぇ……」
そんな事を言いながらお化け屋敷の中に入っていく僕達。中に入るとスタッフが贈るさんが案内してくれて列に並ばされる。
お化け屋敷の内装は以前とは大違いでより怖さが増していると思う。おかげでクラリスはこの時点でめちゃくちゃビビってる。かわいい。
「それではお次の方どうぞー!」
スタッフに呼ばれてお化け屋敷内へと突撃する僕達。
さて、どれ程パワーアップしているのか楽しみだ。
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