第35話 結婚記念日 その11
ハンバーガー屋に入るとウェイトレスさんに案内され水を出された。
「さて、どんなメニューがあるのかな?」
「ふむふむ……このベーコンチーズバーガーセットとかいいんじゃない? 結構美味しそうよコレ」
「確かに美味しそうだね。でもこれって結構ボリューミーじゃない? これ食べたらハードなアトラクションに乗れない気がするんだけど……」
「言われてみればそうね。じゃあこっちの照り焼きチキンバーガーなんてどうかしら? これなら単品で量も多めだし後で調整しやすいんじゃない?」
「そうだね。じゃあこれにしよっか。飲み物はどうする?」
「私はやっぱりコーラかな。気持ちお腹が膨れるし」
「クラリスはコーラね。僕は白ぶどうのジュースにしよっかな、ぶどうジュース好きだし」
「おっけー、じゃあ決まりね。店員さん呼ぶわよ?」
「お願い」
僕が返答するとクラリスが呼び鈴を押し、店員さんがやってくる。
「お待たせしました、ご注文をどうぞ」
「えーっと、照り焼きチキンバーガーを2つとコーラ1つに白ぶどうのジュースを1つ」
「照り焼きチキンバーガーを2つとコーラ1つ。白ぶどうのジュースを1つですね。ご注文は以上ですか?」
「はい、大丈夫です」
「それではメニューをお下げします」
そう言ってメニューを持っていく店員さん。
他の店に上手い具合に散っているからかお客さんは少なめで、恐らくそんなに時間が経たないうちに僕達の注文が届くだろう。
「一体どれほど美味しいか楽しみねロッゾ」
「そうだね、割とこの遊園地には来てるけど何だかんだ言ってこのお店は初めてだからねぇ。僕も楽しみだよ」
そんな事をクラリスと話していると店員さんが僕達の注文を持ってくる。
「お待たせしました、照り焼きチキンバーガーを2つとコーラ。白ぶどうのジュースです」
「お、来た来た。ん〜、ホント美味しそうね。早く食べちゃいましょ」
「そ、そうだね。それにしてもちょっと大きいんじゃない?」
僕達の目の前に置かれた照り焼きチキンバーガーは僕の想像してた1.5倍ぐらいの大きさはあった。
「そう? これぐらいならハードなヤツでも大丈夫そうだけどね」
「やっぱクラリスはすごいな……。僕は……大丈夫……かな……?」
苦笑いしながらハンバーガーに齧り付く僕。
この後意外な所でこのお昼ご飯が仇になる事を僕達はまだ知らなかった。
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