壱章:千宮編
添える赤
来週と呼ばれたその日は、柳沢邸焼却後の約八十時間、日数にして四日後のことであった。何故、中学校入学という大イベントの後、直ぐ、人間関係作りに一番大切な時期に、学校を公欠せねばならないのか、一夜にはてんで理解できない。入学式当日の実質的な暴力沙汰と、いつもそばに居る、ヒヨという、同性でありながら確実な恋愛意識を向けてくる親友のせいで、すでに一夜はもうあとが無い。そもそも、一夜本人の大宮という姓や、髪色と虹彩色で、あの中学の学区がすっぽりと収まる「亥島」にとって、一夜がどういう存在なのかを察する者も出てくる頃だ。だからこそ、一夜は本来、学校など休んでる暇はない。主に一般人との交際の為に、時間を使うべきである。
――――なのに何故俺は、会いたくもない奴の誕生日を祝いに行くんだろう。
バスの席の隣、窓側席に座って、外の世界を満喫する真樹を横目に、一夜はそう思っていた。
「一夜くん! 見て! 四角い浅い沼! えーっと……何だっけ」
バスの窓を何度も叩き、強く指紋を残しながら、束の間の楽しみを貪る。真樹にはまだ社会常識というものが出来上がっていない。救出後すぐの一日だけ、学校にも出席はしたが、他クラスである一夜達のクラスに、二限目の半分から飛び込んで来たかと思うと、教師がベタベタ触るから神社に帰りたい、クロを枕にして昼寝したい、と、泣きそうな顔で懇願してきたのだ。その後、丁度、一夜達の前で社会科の授業をしていた樒が、どうかしたかと尋ねると、得意の苦虫潰したような顔で、貴方は関係ないです、と、睨んで保健室へと引っ込んで行ってしまった。
それだけ思い起こすと悪魔のような少年だが、知らないものを吸収しようとする姿は、何度見ても天使と言える。
「田圃だろ。あと、窓は叩いちゃ駄目だぞ」
一夜がそう、注意を促すと、真樹は通路側にいる一夜の方へ振り向いた。そっかあ、と、少し落ち着いて真樹は、遠目に外を眺め始める。
「瑠璃ちゃん、ちゃんと歩けるようにしてもらえるかな」
独り言のように、真樹が言う。それに答える形で、後ろの席に座っていたゲンが、声を引き攣らせて楽しそうに発した。
「なあに、天地創造の千宮家だぞ。治す手助けくらいしてくれるさ」
千宮という言葉に、一夜の肩がビクリと動く。それを見てゲンが嬉しそうにククッと笑う。
「ねえ一夜くん」
真樹の声かけに、目を伏せていた一夜が真樹の方を向いて、瞼に少しだけ力を入れた。ゲンも真樹の方に目を向けて、真樹の言葉を耳に入れる。
「僕の時も何か言ってたけど、分断とか、創造とか、そういうのって、一体どういうことなの?」
あぁ、そうだ、説明していなかった。そう思い出して、一夜はチラとゲンを見たあとに、重かった口を小さく開けた。
「この世にある霊能力って言うのは、出来ることや能力の出現方法で七つに分けられるんだ」
一夜は指を折りながら数える。
「破壊と創造の二つは原始とされる能力で、赤い角の鬼が始祖とされている。破壊は有を無に還して、創造は無から有を作り出す。一番初めはそういう風にバランスを取っていたらしい」
三つ目の指と、四つ目の指を同時に折って、主張を持つ。
「そんで、次に生まれたのが修復、構築。これも歴史がある能力で、比較的古い部類だ。創造の能力を持った人間が生み出した能力だって言われてる。二つとも創造を発展させた感じで、無から有を生み出せないが、修復は『それがあった残り香』さえあれば全てを元に戻せる。構築は有からさらなる有を、小を大にする」
そして、と言おうとしたとき、一夜は真樹を見やった。
「どうしたの?」
真樹が不思議そうな顔で尋ねる。だがそれを無視して、一夜は、口に手を当てて口を動かした。
「どうもしない」
再度目を伏せて、感付かれないよう、注意を払う。だがその顔色の悪さを、ゲンが察していることに、一夜は気が付くことが出来なかった。ただ、説明をせねばならないという使命感に駆られて、黙ってこちらを見ているゲンを知らずに、口から一度手を外して、深呼吸の後、その吸った息を口から吐き出す。
「それら二つと同時期に、もう二つ、新しい能力が出現した。それが破壊から生まれた、分断と結びだ。この二つは有を作りだしたりは出来ないし、有を無にすることも出来ない。出来ることは、物事を動かすことだ。分断は大を小に、結びは平行線のまま、縁という事象を独占して切ったり結んだりする」
最後、最後の最後を語る前に、バスが止まった。
「坊ちゃんら、白露神社に行くんか」
運転士が、そう尋ねた。誰に尋ねたのかなんてこと、考えるだけ無駄である。バスには元々、三人しか乗っていなかったのだから。
「あぁ、そうなんすよ。ちょっと行事で」
気さくに、ゲンの男声が確かにそう言う。それに対して、運転士も中年のようなハッキリした男性でハハッと笑う。
「なら、丁度いい。同じ処に行こうとしていたお客さんだと思うんだけど、ここで降ろした人が、忘れ物していってね。持って行ってくれるかい?」
それを聞いたゲンは冷静に、淡々と尋ね返す。
「その客の特徴は?」
あぁ、それもそうだね、と、運転士は降りようとするゲンの広げた手に、ホールケーキの箱のようなものを置くと問いに正解に似たものを与えた。
「身なりの良い洋服の、黒髪に青い瞳の子だったな。身長から見たら、小柄な高校生かと思う。性別はちょっとわかなかったな。どっちとも取れる顔つきだったし、声もそうだったから」
ふうん、と、ゲンは手荷物を受け取ると、フードを被ったまま、運転士に後姿を見せつける。
「俺、そいつのこと知らないけど、とりあえず持ってくわ」
ゲンが歩こうとしている、目の前に聳え立つ高く長い階段を眺めながら、運転士はハッとしたように加えた。
「あと! 右目に眼帯してたよ! ものもらいの!」
そこまで聞いたところで、ゲンは振り向かずに手だけをふらふらと振った。それを確認すると、少々不満そうにしながら、運転士の男は扉を閉め、無駄に広々とした道路でバスをUターンさせる。バスが過ぎ去るのを横目に、どんちゃんと騒ぎが起きている、階段の奥の奥を眺める。相当の距離があるというのに、それだけ盛大に声が上がっているということは、ゲンには異常な気がした。
そもそも、ここに来たくなかったという意見については、一夜以上に同意である。だが、来なければならない、しなければならなかったことがあるのだから、仕方がない。腹を括って、階段の一段目に足をかけた。
「ゲンさん!」
突然、隣で、真樹の悲鳴が聞こえて、踏み出しを躊躇する。その声の方向を見れば、真樹の傍で起こった悲劇は簡単に理解できた。
「一夜くんがぁ!」
半ベソをかきながら、真樹は叫ぶが、ゲンは溜息を吐いてその様子を見守る。真樹の手は自然と一夜の背を摩っており、時々痙攣でびくりと動くそれを宥めるように動いていた。
――――そう、一夜が、日常的に徒歩以外の移動手段を使わない一夜が、長い時間乗り物を乗り継いでいけばどうなるかなど、誰にでも理解できていたことだ。
「ゲロに頭突っ込まないようにしとけよ。服にもゲロ付けんな。吐き終わるまで待つ」
その言葉に遠慮なく吐瀉し、遠慮なくゲンを睨む。指さし可笑しく笑うゲンは、心底楽しそうで、憎悪でまみれた目を向けることしか、今の一夜には出来ない。それが、なんとも苛立ち、胃から漏れ出す汚物が止まったと思った瞬間に、肩掛け鞄から水を取り出して飲むと、そのまま叫ぶ。
「お前覚えとけよ! クソ従者!」
一夜自身、自分が少し涙を流していることに、汗で気が付かなかったが、それを見て、ゲンの肺から出る息が加速していった。汚物は草むらの中に消え、幸いにも人目につかない。それを確認して、一夜が歩ける程度に回復したところ、再度、階段にゲンが足をかけ、一夜と真樹も階段を一段上った。
「これ上るの?」
真樹が上を向いてそう呟くと、一夜が青い顔色のまま、呟きで返した。
「いや、流石に俺らはショートカットだ」
一夜が鞄の中を弄ると、そこから出てきたのは、一夜が飲んでいたペットボトルの水と、三枚の紙。その紙はくすんだ白い和紙で、三つ折りにした跡があった。
「水足りるのかよ」
ゲンが茶化すように尋ねるが、一夜はそれを無視して、三枚の紙を扇状に開き、水をジャバジャバとありったけかけ始める。紙にはどうやら墨で何かが書いてあるようで、真樹が覗くと、それは自分たちの名前がフルネームだった。水で次第に滲む文字を見つめていると、異常な眠気からか、風景が霞んで黒で塗りつぶされていく。ふらふらと慣れない感覚で倒れそうになる真樹を、ゲンが抱え込む形で支えた。一夜とゲンは慣れているようで、落ち着いた様子で目を瞑った。
「自分から暗くした方が、後で楽だぞ」
一夜が真樹の目を手で覆い隠す。真樹の視界はただの暗闇と化した。その瞬間に、やはり異常な眠気は確かなものだったのだと理解して、薄れる意識の中、目元の手が崩れ、一夜もふらりと倒れたのだと解した。視界がある程度鮮明を取り戻し、その視線の先、一夜の後ろ、その中に、真樹は、一夜以外の赤い瞳を見つけた。そしてその中に、赤い赤い角を確かに、見ていた。
畳の井草の香り。外で宴会を催す大人たちの声。自分の中に湧き上がる不信感と不安感がぐるぐるとなって、吐き出されるようだ。三年の歳月が経とうとも、その、一度発生した憎悪は消えはしない。それを噛み締めて、一夜はゆっくりと現実を見やる。自分の家とは違う、新しい綿の詰まった布団。少し寝苦しいくらいの大きさで、枕は蕎麦殻だろう。日が差し込む障子の方に、目を細めながら首を回すと、ジャリと音が鳴った。重なる、記憶と相まって、喉に引きつける。泣き出したくなるような、雨のイメージが、外の音と重なる。ギリギリのラインで、外が晴天であることが命綱となって、今、ここが、一夜にとっての地獄ではないと感覚で思い起こせた。
「目は覚めたか?」
障子とは逆のにある襖から、一番聞きたくない、一番聞くことになるだろう声が聞こえる。お互い、少し似た声質だとは解っている。その、自分と似た声の方へ顔を向けると、予想通りの人物が、ニヤニヤと一夜に視線を刺していた。
「ふむ! お前も何だかんだで貧弱だな!」
まだ薄い胸板を張って、少年は寝そべっている一夜の枕元まで歩み寄る。少年は、真っ更な白い髪を多くの装飾が着いた髪結紐で束ね、銀糸で刺繍された白い羽織を着込んで、青い瞳を爛々に輝かせる。宝物でも見つけたように、少年の輝きが放たれていた。しかし一夜はそれを他人事のように鼻で笑った。
「儀式の主役が暇か。自分の為の儀式くらい自分で準備しろよ」
一夜は上体を起こし、目を丸くする少年に続けて皮肉をぶちまける。
「重たい衣装を着飾って、本当にただの祝事みたいにしてるんじゃねーや。世間的には旧式とはいえ、今回の儀式は本当に『大人になるための儀式』なんだぜ? 俺のこと構ってる場合か? 大人になるための儀式を大人に任せっきりにしてんじゃねーよ。自分で準備してこい」
出そうと思えば、幾らだって言葉は出る。だが、一夜はそれ以上を求めなかった。一夜の目の前で正座して頬を膨らませ、顔を真っ赤にさせて泣きそうになっている少年が、そこにいたからだ。
「悔しけりゃ行動で示せよ」
「そんなの……………………もん」
「あぁ?」
「そんなの! もう全部俺一人でやったもん!」
突然泣いて叫んだ少年に、一夜は驚いて、目を見開く。少年が重たそうな衣装を翻して、畳を踏みつけ部屋を走って出ていくのを、一夜は身を動かさないままに見つめていた。少年が開けたままの襖より、廊下が見えて、そこからは、セーラー服の少女が、反対側に逃げていく少年を見ながら、お盆を持って現れた。
「あら、坊ちゃんのこと泣かせたの?」
実に楽しそうな気配を隠さずに、ピンク色の唇を優しげに動かした。鈴のように声を鳴らし、落ち着いた様子で、少女は微笑む。
「大丈夫? 移転の時に事故ったみたいだけど」
あぁ、そうだ、アイツなんかより大事なのはそちらだ。そう思い出して、一夜は応えた。
「なんで事故ったのかはわかんないんだけど、他の二人は今、どう?」
「ゲン君はリュウ君と楽しそうにしてるし、咲宮の子はツバキ様と遊んでるわ。目が覚めたのは貴方が最後」
そうか、と、安心したように、一夜が一息吐くと、少女はお盆の上のティーカップを一夜に渡す。
「薬湯?」
そう一夜が首を傾げると、クスリと微笑んで、少女は訂正した。
「ハーブティーね、ハーブティー。ローズマリーベース。退魔の作用が強いから、坊ちゃんにもよく出すのよ」
「流石魔女」
「そういうのが得意なのよ、日方の女はね」
一口飲んでみると、温度も適切で、体の芯から温められるようで、自然と、口元が緩む。
「坊ちゃんにもそうやって笑ってあげればいいのに」
「今更過ぎる」
「人間関係に今更も何も効かないのよ。お互いが生きてる限りね、そんなの、関係は無いの。あぁ、いや、私達は死んでも人間関係は続いちゃうけど」
難しそうに、少女は苦笑いで一夜を諭していく。一夜がティーカップの中身を全て飲み干す頃には、何となく、一夜の頭の中は、少年対する思考が綻んでいた。
「…………楓さん」
一夜が一声上げると、少女、楓は、なあに、と、またクスリと微笑んだ。
「アイツって、いつも泣く時何処にいるっけ」
「そうね、ツバキ様の所とか」
あぁ、そこら辺しか選択はないか。そう考えて、一夜は自分の下半身にかかる布団を剥いで、正座で向き直す。
「薬湯、美味かったです。儀式も滞りなく行きますように、大宮家代表として願いましょう」
「社交辞令ありがとう。薬湯じゃなくてハーブティーね、ハーブティー」
皮肉と皮肉をぶつけ合って、一夜は立ち上がり、部屋を出る。ザワザワと蠢き続けている、外の大人達の声から、耳を澄ませ、音を拾った。真樹の甘ったるい女のような声を探す。獣のようなそうでないものの心音を拾う。一夜は生まれつきそんな感覚に優れていた。この世のものでは無い生の、生きる音を聞くのが得意だった。真樹の唸る声が聞こえる。瑠璃の、真樹には聞こえぬ真樹への仲裁の声も。そして、その傍に、目当ての獣のようなものの心音を聞いた。そこまでの位置を理解すると、一夜は、自然と音を拾うのを止めていた。だが、すぐ傍、聞き耳を立てずとも解るくらい傍に、ザワりと背筋を撫でるような音を聞く。それに驚いて一夜は廊下を振り返り、辺りを見回したが、それに準ずるものは何もいない。もしかしたら、すぐ近くを蠢く大人達の中にそれがいたのかもしれないと、気を落ち着かせて、二人と一匹と一体がいるその場所まで、足を急がせた。
「俺のツバキを勝手にモフモフするな! 俺のモフモフだぞ!」
見覚えのある少年が二人、言い合っている。中庭、大凡、血縁関係者程度しか入らないその場所で、目当ての者達が、所謂喧嘩をしでかしていた。
「その子、ツバキちゃんっていうの? 可愛い名前だね」
平然を装い、真樹が白髪の少年にそう笑いかける。だが、それには騙されないというように、少年は白い二つ尾の狐を抱きしめて離さない。それと同じように、真樹も、赤い髪の漏れた黒布で包まれる瑠璃を抱き抱えている。
「『ちゃん』とはなんだ! 『ちゃん』とは! ツバキはなあ! 俺の使い魔で、由緒正しき千宮の守護神獣なんだぞ! それをお前みたいな生贄のなり損ないが馴れ馴れしい!」
機嫌が、悪い。お互いに、機嫌がすこぶる悪いのだ。言い合いを傍から見ていた一夜は溜息を吐いて、そう感じ取った。そもそも、少年二人が期限を悪くしている原因は恐らく、自身であろうと、一夜にもわかりきっていた。それをまた要因にして、一夜は腹を括る。
「ツバキ、面白がってないで止めてやってくれればよかったのに」
と、一夜が少し大きな独り言を言うと、揃って真ん丸の目玉が四つ向く。少年に抱き抱えられたツバキが、腕の中でクスクスと笑って答える。
「あらあ、真樹ちゃんは可愛いし、うちの主は可愛いし、可愛いと可愛いの争いは勝利しか産まないのよ?」
ふざけたことを言って、ツバキは身体をねじって腕の拘束から逃れる。それを見て、今度は深く、鼻から息をして、一夜は二人をなだめる。
「真樹、一応、屋敷にいる時も言ったけど、お前の行動は大宮家っていう一個の家の看板にもなる場合がある。出来るだけほかの宮家との争いは避けてくれ。そこの派手な女顔は、俺と同列の人間だし」
それを聞いた真樹の、見えない尻尾が下がったのを確認したところで、もう一度、息を吐いた。
「――――それと、『細好』」
白髪の少年、細好に一夜は目を合わせた。ビクリと身体を震わせて、細好は一夜を睨んだ。
「何だよ」
「あの札作ったの、お前だよな?」
「そうだ、母さんが作った名簿を使って作った。何だ、事故が俺のせいとでも言うか?」
「あぁ、大方そうだと言いたかったんだが、だが、な」
難しそうな顔をする一夜に、怪訝な表情で、細好は射撃する。
「楓の力も借りたのに、失敗するはずがない。聞いた所、お前、一緒に送った水を飲んだらしいじゃないか。そのせいだろ。唾液で汚したから失敗したんだ」
「どうだか」
出口の見えない言い合いに、結局は喧嘩の仲裁とは行かないのが、この二人の問題であると、細好とは初対面である真樹でも理解出来る。痺れを切らしたように、一夜が手を挙げて言う。
「まあいい、良いんだ、それは今のところどうでもいい。真樹を呼んだのが誰かもわかったしな。俺はちょっと忠告に来たんだ」
眉間にシワを寄せて、細好は一夜を見やる。それを睨むことはせず、淡々に、語っていった。
「今回の儀式、延期しろ」
語り部、一夜が、聞き手、細好に槍を向けるように、そう言って、貫く。
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