48:ツチウラ#花火が見られなかった話

 俺ことP.N.『水縹みはなだF42(@Mihanada_f_42)』には婚約者が居る。



 こないだ彼女氏実家にまたいってきたので書くとしよう。実は茨木は土浦で花火大会があるってんで見に行こうってなったのです。


・土浦全国花火競技大会

http://www.tsuchiura-hanabi.jp/


 とはいえ席は取らずに彼女氏実家から見える範囲で、涼みながらイェーイする予定である。俺も彼女氏も人混み苦手だからね。そんなわけで金曜夜から日曜夕方までをダイジェストしてこうとおもう。



 まず金曜夜仕事終わりからの直行で、心配事が有るとしたらまんず彼女氏実家のワンコ君であろう。前回『誰やおまん知らんやつじゃがのう……おう面ぁかせや』状態だった中で最終的に撫でる権利を得た俺氏である。


 ここで忘れられてワンワン吠えられたらちょっとかなりすごくとてもショックである。



(U^ω^)「……」

('A`;)「ドキドキ」

(U^ω^)「まずオヤツを寄越せ。話はそれからだ」

('∀`*)「パァァァ」



 覚えててくれたのである。イヤッホォオオオウ!! わんこかわいいぜぇぇぇ! 俺はなでた。ワンコをなでた。そして遊んだ。追いかけっこである。メッチャ走った。室内を。ワンコが。俺はじっとして走り回るワンコを眺めていた。


 しゅごいたのしい(迫真)。


 俺もいつかペットを飼おう……でもその時は室内飼いの猫がいいな。そう思う程度に戯れていた。



 そう、猫である。実は彼女氏実家に来たのにはもう一つ目的があり、それが猫である。実は裏手に野良猫の一家が住んでいるらしいのだ。親猫一匹に子猫が二匹。子猫はびっくりするくらい人懐こい仔で、おやつあげるとその人をにょきにょき登ってくるのである。


 かわいいかよ(断言)。


 露骨に写真撮って自慢してきやがるからには俺は猫と戯れることがマストだと断じていた。彼女氏も戯れる気まんまんである。俺は猫と戯れるぞJOJOォォォォォ!!! だが現実はいつだって無情である。



(*´v`)「ネッコどっかいっちゃったんよ」

(;'v')「え?」

(;'A`)「ファッ?!」



 俺と彼女氏は崩れ落ちた。ネッコ居ないなんて……高めた俺達のカタルシスはどこに開放したらいいんだ。今回の来訪目的はほぼほぼ猫と花火である。当初の目的の大半を失った形となった俺達の明日はどっちだ……。


 余談だが今回はちゃんとお土産を忘れず持っていけました。俺はかしこいンだ。






 あくる土曜日。初めて『どてら』で寝たんだけどアレはいいね。意外なほどぬくぬくでふかふかで汎用性高い。いつもと違う枕でスヤァした俺たちのメイン目標その2花火大会の日を迎えた――んだけど朝から一悶着会った。



('A`)「俺はひたすら巨人に追いかけられる夢を見た。彼女氏は?」

(;v;)「ウチは水縹さんが浮気をする夢を見ました」

(;'A`)「おうふ?!」



 なんちゅう夢を見とるんじゃ。どうもシゴトの疲れやらストレスやらが溜まって、良くない夢をみたらしい。そらもう朝からぎゅうして慰めましたとも。今の所浮気する予定もする気も無いのである。彼女氏かわいい。


 っていうか浮気できるほど俺は器用ではないし、浮気するとしたらドールとか小説とか趣味である。少なくとも人じゃあない。そんなことを語りつつだいじょぶよ~だいじょぶよ~と泣き止むまで抱きしめてぽんぽんしておったよ。


 それで思ったんじゃがやっぱ彼女氏愛おしくね? 俺が浮気したのが辛くて泣いちゃうんやで? これは愛い。なまら愛い。四六時中愛を囁かんばかりである。


 さらに思ったんじゃが夢の俺クソ野郎じゃね? マジ牛刀を山姥よろしく研いで棒にくくりつけたヤリでぶっ殺してやろう。俺はそう決めた。俺は俺を殺すマシンになるよ!!!



 そんな一幕のあと朝ごはんにおみやげに買ったタルトをモッシャァ食ってぐだーっとする。お昼は前日買ったお惣菜やらなんやらを焼き飯にしたりと、彼女氏実家の味で大変美味しゅうございました。メシが美味いってのはやはり良いことだよな。


 うぉォン、俺は煮物大好きマン! 特に大根とかあるとテンションが上がる。卓上が茶色い? うるせぇ白米を食え! 安い男なンだ俺は。


 ご飯食べたら眠くなったので俺はお昼寝タイムである。もう見事にスヤァした。食っちゃ寝、良い御身分ですね。まぁ一応お客なので多少はね。


 目が覚めても花火開始の6時までには時間が有る。花火大会に向けて時間つぶしついでにお出かけすることにした。そう、いわゆるデートだ最高かよ。だがエキサイティンでプログレッシヴなデートスポットがこんな田舎にあるというのか。



 そうだね、ホームセンターだね。常識だよね。



 俺たちバカップルはホームセンターが大好きである。出来るなら住みたいと思うぐらいには好きなのだ。暇がある? よし、ホムセンだ。ホムセンは夢のアイランドである。ならば行かない理由がない。


 そんなホムセンで俺は衝撃的な出会いをすることになった。其の者、蒼きエプロンを纏いてホムセンの野に降り立つべし。彼こそ彼女氏の高校時代からのお友達であるM氏であった。


 彼の何が衝撃的かといえば、彼のユニット性能である。彼の有無で売上がン百万単位で変動するとか超有能じゃねぇの。生き神様じゃあ、おらさ拝むべなんまんだぶなんまんだぶ。俺は優秀な人が好きだ。その考え方を聞くだけでご飯三杯いけちゃうチョロいマンなのだ。


 もちろんM氏が有能なのは単純に売り方が上手いだけではなく、商品に対する理解度が高いということも有る。彼は常日頃サンプルを取り寄せては使用感を確認しているのだ。俺たちバカップルはいい感じのフライパンを探していたのだが、M氏はその手練手管で開始五分で最高に良いフライパンをおすすめしてくださった。


 それも客が納得する説明込みでだ。俺たちがホムセンスキーでチョロいという点は考慮に入れる必要が有るけれど、それにしたって売り文句が殺し文句すぎた。


『10年経っても目玉焼きが張り付かないんですよ、このフライパン』


 もう即買いだよね。おま10年もののフライパンで油がいらねぇとかどういう了見だ。ちなみにドウシシャさんの『evercook』ってシリーズである。

https://www.evercook-kitchen.com/


 ちなみに使った感想だけど控えめに言って最高。マジ張り付かねぇし目玉焼きに油がいらねぇの。マジでビビったわ、こいつはいい買い物をしたとホクホクである。彼女氏も俺の報告を受けてホクホクだ。


 そして美味いメシをカッ喰らい、俺は肥えるというわけだ。ちなみに今年に入ってから通算10kg太っちゃいましたテヘペロ☆。っていうかマジで去年のスーツ入らなくなりつつ有るから痩せないとヤバイ。このままではスーツが弾け飛ぶのは時間の問題と言える。痩せよう未来。


 なおこうしたコーティングのあるフライパンや鍋は、ほうが良いそうだぞ。急激な熱変化でコーティングが剥がれちゃうんだと説明書きにかいてあった。熱いうちに洗うのは鉄のフライパンだけってことだね。


 そんなM氏は使用感をリアルに煽ってくるから、買う此方も楽しくて仕方ない。


 はい、フライパン以外にもイロイロ買いました。特にスリッパはいい買い物したと思う。アルファックスさんの『ふみっぱ』ってやつだ。

http://www.al-phax.co.jp/slippers/350-2017-11-14-10-12-24


 これはいい。なんていうか、履く青竹踏みっていうのかな。歩くのが気持ちいいのなんの……ツボ押しの尖った感じもなく、ぐいーーーーって押してくるから『オウッオウッ』ってなる。ツボ押し独特の痛みがないからただ只管にきもちええんよ……マジおすすめなので皆も買うと良い。これは良いスリッパだ。



 そんな感じでホムセン充してホクホクの俺達なのだが、なんと花火開始時間を1時間もオーバーして7時になっていた。こいつァヤベえぜ、花火を見逃しちゃうんだぜ。彼女氏実家に来た目的がことごとく潰えているんだぜ。悲しいんだぜ。


 そんなときでも慌てず騒がず、遠巻きに打ち上がる花火をドライブデート(帰路)で楽しもうという魂胆でブーンブーンする……のだけれど。



('A`)「花火の音しなくね?」

(*'v')「しないねぇ」

(;'A`)「打ち上げ花火終わっちゃったのかな」

(;'v')「うーん……」



 はてなと首をかしげるが、実は開始40分ぐらい(俺達がホムセンでホックホクになっている時)に事故が起きて中止になってたんだと。


http://www.sankei.com/affairs/news/181006/afr1810060031-n1.html


 ちなみに被害にあったのはちゃんとした座席ではなく、タダ見を決め込んだ土手で起きたようだ。つまり自己責任のケガになんのかね。にんともかんとも。



 そんなわけで俺達は早々に目的を逸したのである。なんてこった。猫にも会えねぇ花火も見られねぇ、俺達は一体何をしに来たんだ。ただホムセンに来たという充実感が俺達を支配する。



 そんな感じでまたぐだぐだと夕飯を食べワンコと遊んでいると、実家住まいの弟君が帰って来た。彼は花火大会の有料席で花火を観覧してたので遅い帰宅となったらしい。なお爆撃地点は先述の通りタダ見席なので、彼は全くもって無事である。


 ちなみに俺は密かに彼との会話を楽しみにしていた。何故かといえば、彼は過去整備士のバイク乗りなのである。


 おうてめぇこのやろうロマンの塊みたいなことしやがって! 不動車をレストアして動くようにするって凄くアツイよね! 男の子男の子してるって感じ! ほんまな、ほんまな! でも彼ときたらシャイで人見知りらしい。いやいやそんなこたあねえよさわやかだよ弟くん、と意気投合して2時間ぐらいバイクについて語らった。


 とてもいいお時間の使い方である。もちろんお互いアプローチは違う(弟くんはツーリング目的、俺はソロキャンプ目的)が、バイクで風を切る気持ちよさを知る者同士。発動機が奏でる爆音をこよなく愛するならもうダチ公だ。


 バイクはイイゾ! まぁ分かる人にしかわからんのだが、彼女氏は意気投合する様をみてニマニマしていた。やっぱ友だちというか、身内で趣味話ができるっていうのはイイヨネ。改めていうがバイクはイイゾ!


 そんな感じで二日目を終えた俺達。三日目は帰宅日なので特にやるでもなく……と言うとでも思ったか。



 三日目もホムセン充だよバカヤロウ!!



 なんたって我々はホムセンを愛しているからな。そんなわけで前日とは違うホムセンで材料を愛でる中で見つけてしまいました。カワダさんの『nano Room』シリーズ。

http://www.diablock.co.jp/nanoroom/


 大体千円前後でミニスウィーツドールにピッタリのミニチュア家具が作れちゃうんだぜェェェェェ! これは買うしか無いだろ。俺と彼女氏はピシガシグッグした。


 ちなみに使用感はこのようになる。

https://twitter.com/Mihanada_f_06/status/1049305755499646981


 へへっ、うちのこかぅあいぃだるるぉぉ……? ドール者は皆『うちの子かわいい』と鳴く無害な生物なので皆優しく接してくださいオナシャス。


 良い戦利品をえてホクホクな俺達は遂に帰路につく。つくばエクスプレスでビューンって着くは秋葉原。ついでにヨドバシをチラ見しつつ、おゆうはんを食べることにした。



(*'v')「たまにはラーメン食いたい」

('A`)「じゃあそれで」



 そんなやり取りでラーメン食べたんだがこれがすべての失敗であった。俺は久々のラーメンに向き合いすぎて、汁まで全部飲みきってしまったのである。


 御年32のおっさんがラーメンスープをがぶりである。


 字面としては問題ないように見えるよな。俺もそう思っていた。だが災難は夜中にやって来たんだよ……。彼女氏と別れてお風呂ってお互いオヤスミーからの丑三つ時、それは起こった。



(;'A`).o0(あれ、なんか気持ち悪い……)



 原因不明の嘔吐感がこみ上げる。これはヤバイ、吐く。飛び起きてトイレに駆け込む前に水をいっぱいゴッキュンしてから駆け込む俺。俺は賢いンだ。そしておもっくそ吐いた。それはもうオロロンと。

 そして腹が痛い。下痢である。原因不明の下痢である。朝六時まで一時間ごと下痢で目が覚める異常事態。なんだ、何が起きたんだ。


 俺は呪詛をTwitterに書き込んだ。

https://twitter.com/Mihanada_f_42/status/1048978265874939904



(((ヽ'A`)))[やばいです やめてください しんでしまいます]

(0w0)[それ消化不良じゃね?]

(ヽ'A`)rァ[Just It]



 32のオッサンの胃は、ラーメンが抱えた脂分の分解に耐えられなかったのである。俺はショックを受けた。これは明らかな老いである。これから結婚するというのに斯様な老いを感じるとは……なんとも辛い最終日となった。ちなみに翌朝グッスリ寝たら治ったのでオールオッケーだ。



 そんな感じで最後以外は充実した二泊三日を過ごすことが出来ましたというお話でした。



 ではコンゴトモヨロシク。

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