第4話:高齢者シェアハウスの増加(2018010)
木下あゆみさんが昔、喫茶店で働いていた、また佐島米子、山下圭介が料理好きでスポンジケーキの台を買ってきて生クリームを作りイチゴやキイウイ、オレンジ、ブルーベリーなどをトッピングしてケーキを作ってきて、お茶会が、更に豪華になっていった。もちろんケアー担当の方も含め、住人全員で楽しみ、たずねてきた人にも、
お出しする様になった。
数日後、旅行好きの北山さゆりと山下圭介さんが数人で旅行しないかと言い、近くの駅から日帰りのバス旅をしようと言い始めた。このプランに、木島恵子、加藤圭、長野仁の4人の参加希望者が出たので翌週火曜日に出かけた。
佐藤みどりは、旅行よりも自分の部屋で本を読んでいたいというので行かなった。 静岡方面で、お寿司食べ放題と、名所旧跡めぐりと、魚の干物のお土産つきで三千八百円、朝7時Y駅出発で、夜七時に到着予定。
多くの旅行の記念写真や名所の写真をとってきた様で大喜びで帰ってきた。
政府肝いりで、五年前から日本版CRCC構想を考えて指定地域を選定して大都市圏から高齢者の地方移住促進の補助金を投入したが地方移住が遅々として進まず成功例が出てこなかった。むしろ独居老人問題については首都圏近郊の高齢者シェアハウスの方が人気となり増えてきた。それにより元気な老人達が手ごろな価格と言う事も
あってシェアハウスがここ2年で急激に増加してきた。そのため日本版CRCC(老人の地方移住)から近郊のシェアハウス改築に補助金をつけて、大都市圏の高齢者の郊外への分散を後押しする方針を転換した。
千葉、埼玉、山梨、栃木、群馬、長野、茨城、静岡の農家などの大きな一軒家を改修して6~12人程度のシェアハウスをつくった。特に近くに温泉がある地域のシェアハウスが人気で空き家が足りない程になった。
そのため人気のある近くに温泉のある地域では大きなマンションを各フローごとにシェアハウスにしたり、大規模アパートを改修して、集会場を新築してアパートに直結させて高齢者シェアハウスが増えはじめた。
昔のアパート、ローコスト住宅が競い合って、高齢者シェアハウスを建て出した。
ただ再利用しやすい間取り変更のしやすい木造の建物が多いのが特長だった。老人が多い30年以上前にできたニュータウンでもゴーストタウン化を防ぐためボランティアの元気な老人達がNPOを結成して週に一回くらい集まり、身体の不自由な老人の1週間分の食事を作り冷凍弁当を届けていた。
ただし支給される年金額が少ない人には無料で支給する事もあった。こうして老人ホームに入所できない老人達を自分たちで手助けをしていった。こういう工夫により老人ホームに入れない待機老人のが数が減ってきた。
この様な、老人や貧困家庭に対する食事の差入れサービスが一部の調理師学校や外食産業でも協力してくれる施設があらわれて福祉の輪が広まっていった。政府も首都圏、大都市圏の介護を必要とする老人増加問題や貧困家庭に対する成功例に対して多方面から補助金の活用などで全面的に協力するようになってきた。
この頃には日本版CRCCとか老人の地方移住など小手先の方法は全く見向きもされずに忘れ去られていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます