research #1
――について、我々は「能力」と定義する。
これらは、その発現体系による2つに大類できる。
1つは、古来より人間が持っており、その発現が史話として残されているにもかかわらず、その発現方法を把握していなかったが故に、人類が正しく使うことができなかったものであり、言うなれば「魔法」とでも呼ぶべきものである。
1つは、人間を有機体として見たときに、明らかに不自然な現象であるにもかかわらず、特定の電気信号を与えることにより発現することが観測されたものであり、言うなれば「超技術」とでも呼ぶべきものである。
これらの両方を発現できる個体は、現時点で、天帝グループが保有する個体においては存在しておらず、排他的な関係を持つものだと我々は推測している。
ただしどちらについても、1つの個体が発現した「能力」が、現代科学で実現可能な物理現象を超えたという事例を我々は観測していない。極論すれば、不可思議な存在ではあるものの、社会的にも営利的にも、単一個体においては、さほど価値があるとは言い難い。
しかし一方で、複数個体によって「能力」を協力して発現させた場合、いくつかの興味深い現象が観測されている。
1つは、類似した遺伝子を持つ個体が異なる分類の能力を持つ場合、つまり、例えば兄弟や姉妹にあたる2人が、それぞれ「魔法」と「超技術」を発現可能な場合においては――
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