第4話『ネタと美味しい物』

マサト『ふぅ…やっと着いたぁ』

マサトは額の汗を拭いペットボトルの水を一気に飲み干す。乾いた喉に水分が染み渡り普段より美味しく感じる


マサト『あー…こう言うのも旅の醍醐味なのかなぁ…』


リン『…』

対してリンは少しずつ両手でペットボトルを持ちこきゅこきゅと音を立てて飲んでいてその姿は愛らしくて少し口元が緩んでしまう


リン『…?』


マサト『あぁ、気にしなくていいよ』

流石にこの事を知られたら少し恥ずかしいので適当に流す


マサト『そ、それより…こんな街があるんだね』

その街はマサトのいた街より大きく人も多く賑わっていた。まるでお祭りの様だ


リン『あ…あれ…食べたい』


マサト『ん?』

リンが指さした先にはケバブ屋があり

どうやらケバブが食べたいようだ


マサト『あぁ…一応お金は家の全財産持ってきたし…しばらくは大丈夫だろう…すいまーせーん!ドネルケバブ2つ下さーい』

定員に呼びかけて2個買う事にした


リン『モグモグ…美味しい…』


マサト『美味いなぁ…』

2人はケバブ片手に街を散策していた

街は大きくはあるが高層ビルなどが立っているわけでもなく規模が大きく人が多いと言った所だ

公園らしき場所に着いたが何やら騒がしい様子で


マサト『ん…?何だ?』


リン『行ってみよう…』


マサト『あぁ!』

2人は人が集まってる所に走って向かい


リン『これは…!』

マサト『酷い…』

そこには見るも無惨な死体があった

全身を太い針で貫かれているような

そんな死体をリンはじっと見つめて

リン『…これは…まさか…』

マサト『ど、どうした?』


リン『いや…傷口に鉄粉が付いてたから…そう言う武器を使うやつなのかなと…少し心当たりがあって…』

マサト『何だと…?』


リン『こっち…』

リンがそのまま裏路地向かうのでマサトも着いていく

そして、少し広めの通路に着く


マサト『で?心当たりって…』

その瞬間マサトのすぐ近くに太い針が刺さり


マサト『っ…!?』

マサトはそのまま転げ落ちてしまう

そりゃ自分の近くに人を殺せるような物が来たら怖がるだろう


リン『やっぱり…そう来ると思った』


??『俺がやったってどうしてわかった?お前には姿は見られて無いはずだが?』

その時肌が黒い男が上から降りてくる


リン『簡単な事…きっと貴方は私が犯人に心当たりがあると言えば襲ってくるだろうと思った…ただそれだけ』


マサト『なるほど…って!それは俺は軽く囮的なものだと!?』


リン『うん』

ケロッとした感じで言うのでツッコむ気力すら起きなかった


??『おーい、俺の事忘れてやしないかい!』


マサト『あ、ごめん』

リン『忘れてた』


??『おぉーい!?ま、まぁいい。俺はソロモン12人柱が1人!アーサーよ!』

自身に満ちたその美顔でドヤる


マサト『……』

リン『……』


アーサー『なんか言えよ!恥ずかしいだろ!?』


マサト『いや…』

うん、これは言った方がいいだろう


マサト『すっ……ごく痛いなぁって』


アーサー『ぐふっ!?き、貴様ァ…俺の気にしてることぉ…』


マサト『気にしてたの!?』


アーサー『まぁいい…ここで貴様らは死ぬからなぁ!』

マサトに針を抱えて飛び掛かるが

リンが刀で受け止めて


リン『フッ…!』


アーサー『ふははは!お前諸共ぉ!』


マサト『……えい』

明らかに弱点くさい背中の傷を試しに後ろに回ってツンと押してみる


アーサー『あぁぁぁぁ!?』

その瞬間倒れ込んでしまう

その隙にリンがいつもより激しめに刀で殴りまくっていたとさ


マサト『なぁ…リン』


リン『何…?』


マサト『何だったんだろうなあの敵』


リン『さぁ…?』


納得出来ないままマサトとリンは街を去った

しかしこの2人は知らなかった、今回の敵はギャグ臭かったが次の街に待ち構えている敵はリンの秘密に1歩迫れる可能性がある敵だと言うことを


〜ネタと美味しい物〜

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