④自主企画を活用する
自主企画は、運営側ではなく、ユーザーの皆さんが自由に開催できる、いわば個人規模の”コンテスト”です。コンテストといっても、目的次第でいろいろな使い方ができますので、私はとてもお世話になっています。
「自主企画で”ヨム”」
試しにカクヨムのトップページへと飛び、左側にある「自主企画」一覧を見てみましょう。すると、「○○が読みたい!」というような自主企画が見受けられるかと思います。
これです。私が今回解説したいのは、この類の企画です。
例えば、A君は”神話関連の作品”を読みたいと思っています。そこで彼は検索機能を駆使して、無事神話を解説した作品へとたどり着けました。
でも、対するBさんは”一味変わったミステリー作品”を読みたいと思っています。とはいえ、検索ボックスに「一味変わった ミステリー」などといれてもヒットしないのは目に見えています。ああ、何と残酷な……。彼女はこのまま悲嘆にくれながら、一作一作ミステリー作品をチェックしていくしかないのでしょうか?
そんなBさんに、オススメなのが、自主企画。例えば上記のように「一味変わったミステリーが読みたい!」という名前で企画を作成し、参加条件などを記載します。企画が出来上がったら、その後はひたすら待つのです。すると、(よほどニッチな募集要項を作らない限り)作品が企画内に投稿されているではありませんか! Bさんも、これで心置きなく自分好みの作品を読み耽ることが出来ますね。めでたしめでたし。
「とっても便利な自主企画」
さて、このほかにも、私は二つの理由で自主企画を作成することを勧めます。
まず一つ目は、他の作者さんとの交流が出来るということです。作品を投稿してくださるということは、まだその方はカクヨムでの活動を終了(休止)していないということです。
私は一か月ほど前、自分にとても適した作品を見つけたのですが、残念ながら、その作者さんは既にカクヨムから身を引くことを決意していました。ですから当然応援やコメントを送っても反応が無く、私のファンレターが届かないといった状態になっていました。
その点、先述した通り、作品投稿者は応援コメントなどを送っても返事があるでしょうし、交流を深めていけば、やがてあなたの作品の読者になってくれるかもしれません。以上のことから、自主企画は”生きた作品”、”生きた作者さん”を見つけるのにも役立つのです。
また、二つ目の理由として、自分の存在を知ってもらえるということがあります。
私は今まで四つの自主企画を開きました。その中に「詩人の集い場」というものがありまして――そこに詩を投稿してくださった方々との交流は、今でも生きています。
また「ファンタジー・SF批評大会」という企画を主催していました。これら二つの企画は、どちらも参加者できる方が絞られたものです。前者は詩を書いていること、後者は二つのジャンルを書いていて、なおかつ”批評”されたい方が対象なのですから。狭い企画というものは、確かに参加人数は少ないですが、私はそれだけ交流が深まると考えます。
参加者の中に、一人でも「こんな変な企画、一体どんな人が立案したんだ?」とか、「作品を批評するなんて、とても文章に自信がある人なんだろう」とか思う人がいて、主催者を調べてくれたなら、もうそこで”勝ち”といっていいでしょう。私の実体験を例としますと、主力ファンタジー作品のPVが、企画のおかげで約60%も増加しました。また、この作品自体を企画経由で知った方もいるのではないでしょうか?
自主企画で”ヨム”という解説から少し論点がずれてしまいましたが、その利点は余すところなく伝わったかと思います。ごちゃごちゃと様々なことを言いましたが、「自主企画は便利だから、めんどくさいなどの理由で使わないのは宝の持ち腐れだよ」というようなことが伝われば、文章を書いた甲斐があるというものです。
【追記】
自主企画を行う上で問題になっていたのが、概要を読みもせずに、条件ガン無視で投稿される迷惑な作品たちです。今までは泣き寝入りするしかなかったのですが、アップデートにより、自主企画の主催者が参加作品の管理をできるようになりました。これによってカテ違いの迷惑作品を除外できるようになったので、本当にありがたい。素晴らしい機能です。皆さんも自主企画を立ち上げた際にはぜひ活用してください。
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