第3話2018年1月
この数ヶ月で、私は何本、いや十何本のシャンパンを頂いたでしょう。
このとき私はスナックでカウンターレディをしました。
といってもホステスのようなポジションではなく、レジ会計と裏方中心で、たまにお客様のお話をお聞きする程度ですが。
それでも私はお店では一番の酒豪でまったく自分を見失わないらしいので、それなりには重宝されていたような気がします。
当時身近な同僚をモデルにした「カウンターレディりりあ物語」を後日公開したいと思いますので、しばしお待ちください。
さて、私は売り上げを管理していましたので、当然ながら自然と原価計算までしてしまいました。
お酒が体を巡っていても計算がずれないというのは、一体どのような化け物なのでしょうか。
何しろ私はアサヒの缶ビール以外であれば、大抵のお酒を呑めるのですから。
日本酒、焼酎、ワイン、ウィスキー、ブランデー、カクテル。しかも焼酎は芋、麦、米いずれも呑めます。
それはさておき、私は勤務の中でいつも席代について深く考えていました。
席代の中にはおつまみ、おしぼり、焼酎を割るミネラルウォーター代が含まれています。
厳密には冷暖房代も含まれています。
短時間の滞在では回転も良く、席代をより多く頂けるのに、数組のお客さまが長時間居座ったら、売り上げ単価は高くなるものの、席代の原価率が上がります。
お店にとっては、より多くの組数が短時間で回転する方が、利益になるのです。
それを私は独自で学びました。
というより、嫌でも気付きました。長年の接客経験ですね。ナイトワークは初めてなのですが。
レジ会計を任されたこともあり、私のお金に対する執着はより強くなりました。
ありがたいことです。
ですが、自分の夢のため、いつまでも夜の世界に留まるわけにはいきません。
私は新生活に慣れだしたころを見計らって、再び未知の世界に向かって足掻き始めます。
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