最終話・あとがき
「拓也!」
初めて
千夏が俺を
"拓也”と呼んだ
嬉しくて込み上げてくる涙をグッと飲み込んで、1つ息を吐いた
そして、とびっきりの笑顔で振り向くと
カシャッ
千夏がシャッターを切った
この時の拓也くんの写真が
初めて世に出た私の作品
父がこんなにもいい顔をしてる彼の写真を
是非、写真集に入れたいと選んでくれた
でも、写真集に私の名前を入れることは断った
まだ、私はそこに載っている方達と並んで名前を載せれるような人間ではないから。
あくまで、父の写真として…。
刷り上がった写真集を持って帰って来た拓也くんが嬉しそうに私に見せてくれた
そこには…
油性のペンで拓也くんが書いてくれた
『椎名 千夏』の名前があった
そう、
ここが、私の居場所なんだ
ずっと、ここにいるよ。
ずっと、ずーっと、
愛してる、拓也。
【私の居場所】あとがき
自分の居場所
人は今いる場所に
どうやって、たどり着いたのだろうか
まだ、たどり着いていない人も
居心地が悪くて、違う場所へ向かう人も
誰かに与えられたものではなく
最初からあったものでもない
自分自身が作り上げたもの
もちろん、一人の力ではないのでしょうが
若い頃は自分が何処へ向かえばいいか
何処にいればいいか、と思い悩むもの
千夏のように大切な人に教えてもらう人もいれば、自分で見いだす人も
何度やり直したっていい
違う道を進んでもいい
必ず、また進めるはず
人生の旅にはゴールはないのかもしれませんね
non❄
私の居場所 ノン❄ @non_non129
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