第23話
なかなか寝付けなくて、拓也くんの部屋をそーっと覗いてみたけど…いない
リビングの方から拓也くんとお父さんの声が聞こえた
「拓也くん、まだ起きてたの?」
「おー、千夏。拓也くんと飲んでるんだぞー。羨ましいだろ」
「もう、お父さん、酔うとしつこいんだから、拓也くん、解放してあげてよ」
「そんなことないって。とっても、いい話聞かせてもらってるんだから」
「ふぁー、俺、眠くなってきたわ。
拓也くん、ありがとうな。おやすみ」
「こちらこそ、ありがとうございました。おやすみなさい」
「拓也くん、ごめんねぇ。お父さんの付き合いさせちゃって。っで、何話してたの?」
「うーん、それは内緒」
「えー、教えてよ」
「んー、じゃ、こっち来て」
「ちょっ、どこ行くのよ」
拓也くんは慌てたように私の手を引っ張って客間に連れていった
部屋に入るなり、きつく抱きしめられた
「拓也くん、どうしたの?」
「何かさぁ、今、すっげぇ、千夏を抱きしめたかったんだ」
「やだ、でも、ここじゃ」
「は?当たり前じゃん。
俺、やるなんて言ってないよ。千夏、やっらしい」
「もっ、意地悪!じゃ、離してよ」
腕の力を緩めて私の顔を見つめた彼が嬉しそうに言った
「やる?」
「やらない」
「ちょっとだけ、する?」
「しーなーいー」
「でもなぁー、やっぱり」
強引に唇を塞ぎ、胸を撫で始める彼
「んんんっ、やだっ、ダメだって」
「千夏、声、我慢して」
「ふぅ…ンン」
彼女を壁に押し付けたまま、服を捲り上げ、舌で胸の先端を刺激する
手の甲を口に当てて必死に声を抑えてる彼女の火照った顔を見てると俺はますます我慢出来なくて…。
「千夏、ちょっとだけじゃ無理だわ」
そのまま、布団に押し倒すと急いで自分の着ている物を脱ぎ捨てて彼女の上に跨がった
「拓也くん…ほんとに?」
戸惑いが残る表情の彼女の身体中にキスを落とす
「ぁあ、やっ」
「千夏、聞こえるって」
布団を二人で頭からかぶって、千夏を揺さぶった
お互いの荒い息遣い熱くて、汗が彼女の胸に滴り落ちる
千夏が俺の腕をギュッと掴んだ瞬間、同時に果てた
「たく…や、くん、汗だく」
「あっちぃー」
「フフフ、もう~」
布団から身体を出して顔を見合わせて笑った
「やべっ、しぃー」
千夏の火照った頬に口付けて眠りについた
目を覚ますと彼女はいなかった
早くに起きて自分の部屋に戻ったのかな
廊下に出ると…
「拓也くん、おはよう。よく眠れたかい?」
「お祖母ちゃん、おはようございます。
はい、よく眠れました」
「それは良かった。私は最近、眠れなくてねぇ。夜中に何度もトイレに行くんだよ。
年には勝てないよー。フフフ」
まさか…バレてる?
「拓也くん、ちょっと」
また、ニヤリとして手招きするお祖母ちゃん
「ばあちゃんは拓也くんの味方だからね」
えー、まじかよー!
「おや、拓也くん、顔赤いよ?どうしたかなぁ?フフーン」
あのお祖母ちゃん、油断出来ねぇー
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