国語辞典が物書きを育てる?
辞書は引くものではない、読むものだ。
テレビ番組でそう言ったのは、林修だっただろうか。テレビ観ないから、よく知らないけど。
ワタシの周りにも、辞書読みが何人か居る。必要に迫られて辞書を引くのではなく、読み物として読む人が。
カクヨムで知り合った書き手さんも、辞書を読んで目にとまった単語は書き留めていると言っていた。
ワタシも一時期、熱心に辞書を読んでいた時期があった。
中学二年生の頃だっただろうか。ほら、エッチな単語をね……調べては喜んでいたという、思春期特有のアレ(苦笑)
ごめん、レベルが違った。
普段は、とてもルーズな文法で日本語を使っている。
伝えたい事の大筋が、伝わればそれで良いか……といった感じ。もしも誤って伝わったのならば、言葉をかさねる事で訂正を行う。
しかし、小説を書くにあたっては、そういう訳にもいかないから困ったもの。
伝えたい事を、内容を違わずに、イメージを損なわずに、正確に伝えたい。説明を重ねるような野暮は、したくはない。できる事ならば、美しい読み味とともに伝えたい。
そうなると言葉の選定にこだわらざるを得ないし、そのためには言葉の持つ意味を正確に把握しておかなければならない。
普段から緊張感を持って文を紡いでいれば良いのだろうけど、ものを書くという事にやっと真面目に向き合い始めたばかりのワタシには経験が足らず、使いなれない表現が浮かぶたび、辞書を引いて言葉の意味を確かめ、同義の表現を調べては最良と思われる言葉を選ぶ羽目になる。つまり、執筆にすごく時間がかかる。
(以下引用)
私のプランは、まずは小説の基本単位、文章よりも小さい、単語から整えようというものだった。美しくするのではない、整えることだ。物語の伝え方をうまくすること。伝え方がうまくなれば、プロット面での上達を待たず、話は面白いものになる。伝えきれていない物語の力が、十分に伝わるようになるから。
歌人が言うのも、大変におこがましいが――
――小説というのは、書いて読んでもらうものではない。
伝えるものだ。
(以上引用)
引用元:早乙女では一が余る [〇四]整える (著者:香鳴裕人)
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885495907/episodes/1177354054885573378
まるで、ワタシのために書いてくれたんじゃないかと、勘違いしてしまいそうな内容。香鳴さんの小説、好きだな……言葉の選び方が、ワタシ好み。
物書きの表現の幅を広げてくれるのは、やっぱり国語辞典なんですかね。
伝えたいメッセージがあっても、紡ぎたい物語があっても、正確に伝える術を持たなければ誰の心にも響かない。遅蒔きながら、苦心してみようかと思う次第。
ま、これも修行。
今までやってこなかったのだから、やるしかない。
いつやるの? 今でしょ!(by 林修) ……ってね。
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