第24話 怪盗が来るー2
怪盗が来る時間は午後8時。
会場はショッピングモールや大きな施設が建ち並ぶ、第24学区の中の高層ビルのワンフロアーでおこなわれる。
シャロが今からでも向かうと言うのを何とか抑え、昼に探偵部メンバーで集まることにした。
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探偵部部室。
机に椅子、お茶も出る休むなら持って来いの場所でお昼ご飯。
「それで、その怪盗は何を盗みに来るんだ?」
「情報では黄金の牙と言われているわ」
「黄金……つまりは
「そうね、売ったら数億円ね」
「「す、数億!!」」
俺と瑠奈はそれは目の色を変えた。
「まあ、上手く売れたらの話しだけど」
黒子が笑って言う。
コイツなら確実に売りそう。
「それにしても怪盗は黄金の牙を盗んでどうするのでしょうか?」
「それは、シャロ。売るんだろう、金にして」
「そういうこではなく、怪盗として盗むほど欲しいということでしょうか」
シャロは首を傾げる。
盗むことについてではなく、なぜ盗むのか。そこが気になるシャロ。
「回答はひとつだから、怪盗だから盗む。欲しいモノは盗む」
瑠奈は言った。
「それが、怪盗だよ」
頬を上げて。
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学校を終え、探偵部一同はモノレールに乗りこんだ。
モノレールは外回りと内回りがあるが、学校から近いのは内回り。
静かに走り出すモノレールと外の景色が変わっていく、そして興奮したシャロ。
「どうにかしなさい」
「何をだ」
「シャロのことよ。周りからの目が痛いわ」
シャロを見ると瑠奈と興奮して話していた。
シャロが興奮する理由は事件が起きる事と自分が解決して有名になること。
瑠奈は怪盗仲間に会うことで興奮しているのだろう。
「まあ、知らないふりをしていればいいだろう」
「あなたって意外にもクズよね」
「ああ、なぜか良く言われる」
黒子はあきれた顔をして外を見る。
外の景色は静かながらも変わって目的の地へと向かう。
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