白薔薇のスート

白薔薇のスート

著者:シャサ 様

作品url(https://kakuyomu.jp/works/1177354054885258070


 タグを見ると、ボーイズラブガールズラブ入り乱れてのダークファンタジーとのこと。連載が始まってまだ間もなく、話数も少ないですがそう言われては期待大。

 読みます。


 国際吸血鬼連合、通称UVNで働く社畜な主人公が、夜道で助けられたり咬みつかれたりした吸血鬼と成り行きで同居する、現状ではコメディ寄りの作品と感じられました。吸血鬼がらみの事件が起こり、怪我人もいるものの、緊迫した空気は持続せず、まもなく日常モードへ移行します。

 UVNは問題を起こした吸血鬼を取り締まる組織だそうで、名前から「吸血鬼が吸血鬼を取り締まっているのかな?」と思ったのですが、どうやら人間のようです。早合点。


 気になる点として。

 作品概要に書かれていた襲撃事件がまだ起きていないので、ちょっと肩透かしを食らった気分です。

 また「やんちゃな吸血鬼」としてマークされているベルが「争いを好まない」とはこれいかに。吸血鬼同士のトラブルに巻き込まれやすいたちなんでしょうか。

 タグの「ボーイズラブ」は男2人がなし崩し的に同居を始めたぐらいで、まだボーイズラブ感はほとんどないです。「ガールズラブ」については、そもそもまだ女性キャラがいません。後輩の水上さんは女性ですが、彼女の出番がまだ少ないのでメイン格なのかモブに近いのか、まだまだ未知数。

 とはいっても申し上げた通り連載が始まって間もない作品ですので、今後の展開に期待です。


 吸血鬼について。

 あまり取り扱われることの少ない「招かれなければ家に入れない」が採用されていたのが吸血鬼オタク的にはうれしいです。

 また本作の独自設定である「果実」。現状は「対になる果実の前では、吸血鬼も人間同然」という情報しか明らかになっておらず、「いつから、そして何の為に存在するのかは誰も知らない」とのことです。

 「誰も」とはいってもそれは人間側の話で、吸血鬼ならもう少し詳しい事情を知っているかもしれません。「果実」の詳細も、物語が進むうちに明らかになっていくのでしょう。


 今回はこれにて。

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