Day2
よく来たな。俺はジョン=スパイラル・グッドスターだ。俺はすごい数のダンジョンに潜っているが、お前にそのことを語るつもりはない。
昨日、俺はなぜダンジョンを孤独にさすらっているのか……そういう話をしようとした。だが俺は、概念コロナを飲み過ぎて寝てしまったようだ。概念コロナとは、しんの男のかたわらに常にそんざいするビールだ。お前もしんの男なら、強敵と戦い、傷だらけで立ち尽くす時……あるいはサウナの帰りとかに、この概念コロナを見ることができるだろう。
概念コロナは概念なのでいつも生ぬるく冷えているし、フレッシュなライム1/8が瓶につき刺さっている。ローカロリーとかプリン体とか糖質オフ%みたいな戯言はウェアウルフにでも食わせろ。あいつらはいつも生肉とレアステーキしか食べていないから、だいたい健康診断がどうとかいう話をしている。
とにかく、お前は概念コロナをせっしゅし、安らかな眠りにつくことができる。俺もできた。空き瓶も出ないから、多分エコロジーだ。
話をもどす。何故、俺がこのダンジョンで一人なのかだ。それは、ダニー・トレホがいたからだ。俺も、今はあいつはL.A.でタコスチェーンとかをやっているとばかり思っていた。だが、これは遺跡とかにいる方のトレホで、スプリガンとかいう名前だ。いつも財宝を守ってばかりいるが、どうやってタコスを売っているのかは謎のままだ。
とにかく、俺の仲間はトレホと戦い……20ドルでタコスを買おうとし……そして、散り散りになった。今頃、他の仲間は地上に戻り、酒場で10ドルのタコスを食い、コロナとかテキーラをしこたま飲んでいるに違いない。いや、そうであってほしい。そして、俺はダンジョンの底にいる。
なぜ、俺がまだここにいるのか。それは、やるべきことがあるからだ。しんの男は、無謀と勇気の違いを知っている。たとえば、「マチェーテを6部作にして4作目からサイバーパンクにする」とかそういうのは、もしかすると無謀かもしれない。だが、俺のは違う。
俺は、あのトレホを倒し、深くへ潜る。ダンジョンの底には、ボスが……そうだな、たぶんビキニ美女を従えたセガールとかがいるに違いない。そいつを倒し、地上へのポータルを開けさせる。
だから、その時まで……よく冷えた本物のコロナはお預けだ。
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