第6話 試験の結果?そんなことより玉子サラダ食べようぜ
卵頭……じゃなくて、卵お兄さん……でもなくて、おっさんの試験が終わり、とりあえず合格を言われたから怒鳴られる前に戻ってきたレイヤです。
戻ってきた時、フシミが他の冒険者に絡まれているのを見た。
会話を聞いてみると、こんな話をしていた。
「おい小僧。どうやってあのギルマスに勝ったんだよ」
「え、ギルマスだったんですか?てっきり卵……ただの冒険者のおっさんかと……」
「聞いたかお前ら!こいつ、ギルマスを普通に卵だって言ったぞ!」
『『イエェェェェェエエエエエエエイ!!』』
めっちゃ楽しそうに話してるな。別に心配しなくても良かったみだいだ。
と傍観していたら、フシミに気づかれた。
「あ、レイヤ。どうだった?」
「トマトにしてきた」
『『ブッハ!?』』
飲み物を飲んでた冒険者が、何人か吹き出した。きたねえ。何を想像したんだ。
「大丈夫。僕はグリーンピースにしてきたから」
『ゴフッ!?』
食事をしていた冒険者が、何人か喉に詰まらせた。大丈夫か。というか、もしかして想像したのか。
あー、玉子サラダ食べたくなってきた。ギルドの食堂にあるかな、トマトとグリーンピースの入った玉子サラダ。
「……おい」
おっと、噂をすればおっさんが戻ってきてしまった。
「あ、たま……ギルマ……おっさんじゃないですか」
「たま……ギル……おっさ……略すとタギルさん?」
「よしそこの小僧ども、もう一回こっちに来い」
タギルさん、もといおっさんがお怒りのようだったので、俺たちは『背景同化』を使用して姿を消しました。
「またか!どこ行きやがった!?」
もちろん、おっさんの怒りが冷めるまでずっとスキルを使用することになった。
〜3時間後〜
結局、おっさんの怒りが冷めるまで3時間ほど要した。
だけど、俺たちは謝ることはしないし、後悔も反省もしていない。思ったことをそのまま言っただけだし、だったら剃るなよって言いたい。言わないけど。
そしてめでたく、俺たちは冒険者になることができました。
冒険者についての説明?
殺し合いはしない、他人の報酬の横取りをしてはいけない、自分に見合った依頼を受ける、ランクを上げるには試験を受ける、などなど。色々あった。
ランクは灰、紫、青、緑、黄、赤、白、銅、銀、金と多い。全部で10ランクあり、例外ランクとして黒がある。灰が一番下で、金が一番上だ。金はこの世界で数名しかいないらしいが。
俺たち?ギルマスに気づかれないで倒したけど、実力がわからないから例外ランクの黒になりました。
実力がわかれば本来のランクカラーになるが、実力がわからない内は黒のままらしい。
他にも、ギルドカードを貰ったのだがそれについても説明された。
紛失したら金貨1枚かかること、カードが盗難にあった場合は申し出れば探すことが可能なこと。あとは、カードの表には自身の名前とランクの色、裏には倒した魔物の名前が書かれるらしい。マジで?便利だな。魔法すげえ。
冒険者についてと、ギルドカードについての説明が終わると、一気に気が抜けた。
そして、安心したと同時に腹が鳴った。
「腹減ったんだけど、玉子サラダってここにある?」
おっさんが怒り出したのは言うまでもない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます