第3話 法律の制定は重要なのです

この日は図書館にいた。


「首相、何を書いているのです?」


「これは“憲法”です」


憲法...、確か国が守らないといけない

決まりのような物だ。


「自然で成り立ってるこのパークに

ルールは必要なんですか?」


「国を成立させる為には必要なことです」


(この人...、本気だ...)


「もう、そんな面倒臭いことやらなくても...」


「いいや、これは重要なのです

ルールを定めなければ、法治国家と言えないのです」


「首相は何が目的なんですか...」


「この国の長として、立派に治めることです」


私は重い溜息が自然に出た。


「博士〜、いるかい〜」


「来ましたね。法務大臣」


「えっ...」


博士と共に下へ降りた。


「やあ博士、漫画の原稿を・・・」


博士は漫画の原稿を受け取ると、

すぐに私に受け流した。


「タイリクオオカミ、そんな漫画より面白いものがあるのです」


「なんだい?」


(法務大臣...、まさか)


「一緒に法律を作るのです!」


「法律...?」


「ルールです」


「あ?ああ...」


困惑した様子のタイリクオオカミは半ば強制的に法律を作る作業をやらされた。


彼女の持ち込んだ原稿を見つつ私は、

タイリクオオカミが可哀想だと思った。





「はぁ...、もう疲れたよ...」


結局6時間程法律を作っていた。


「あなたのおかげなのです。

タイリクオオカミ」


「喜んでくれたなら...、よかった...」


すごく疲労困憊した様子だった。


博士の作った法律がどんな内容なのか気になったが恐らく閣僚が全員決まれば

発表されるだろう。

みんなが困惑する法律でなければ良いが...

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