第5話
「なんで裏口入学までして俺と同じ高校にしたんだ?」
「君と同じ道を歩きたかったから」
「どうゆう事?」
「私が不登校になったのも君が原因なんだよ?」
「はい?」
――話が全く違うんだが?
「君と私が幼馴染って知ってた?」
「ホントに⋯⋯?」
「嘘なわけないでしょ」
「・・・」
怪しいんだけど。
「で、君と同じクラスになって話しかけてくれるかな〜と思ってたんだけど全く話しかけてくれないし」
「それだけ?」
「そして、私と遊んでくれないし」
「それ、お前の格好の問題じゃね?」
確か、中学校時代に彼女と遊んだ人は皆、「ドレス着てくるとは思わなかったんだよ〜」と言っていた。
「そうなのかな⋯⋯?」
「遊びに行っていた時の服装は?」
「あれ、何だったけ?」
「確か白いワンピースだったかと」
「絶対、違うと思いますが⋯⋯?」
「あ!」
「なに!?」「どうかしましたか!?」
「ドレスです! 母上からのプレゼントのドレスです!」
「それが原因だな」
「あれは別に汚れていいものだったし、大して派手なものじゃなかったと思う」
彼女の派手はどこまで行ったら派手なんだろうか。
「ドレスって言ってるなら絶対に派手じゃないはずがないはずがない」
「派手じゃないの方になってない⋯⋯?」
「それより、不登校になった理由は?」
「今言ったじゃん」
俺はびっくりした。
「それだけ?」
「うん。」
彼女のはガラスどころか紙のハートだった。
「それで不登校になったのか?」
「いや、不登校にはなってないよ?」
「は?」
学校に来てないなら不登校だよな?
しかし彼女ならやりかねないことがあることがある。
「「家に学校を作ったの(か?)」」
やっぱり。
「ちゃんと先生もいたよ?」
「⋯⋯何人だ?」
「えっと、確か10人しかいなかった」
「10人もいたのか!?」
「10人なんて驚くような人数じゃないでしょ?」
「お前のそのくだらないことのためだけに10人も集まったのか?」
「くだらないって言うな〜!」
「だって、くだらないじゃん」
「お嬢様はクズですから」
ドライバーは言い放った。
「私はクズじゃないわよ!」
「クズです」
「クズじゃない!」
「クズです」
子供のような言い合いをしている。
「⋯⋯似たもの同士」
「似てない!」「全く似てはおりません!」
やっぱり似ている。
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