50.かる〜い

死ぬことにしました!


死ぬことにしましたってのもなんだか変だけど、でもそういうことです。

わたしはずっと母と猫を看取ってからでないと死ねないと思っていて、というか思っているというより義務感みたいな気持ちがずっとあって、だから本当に苦しかった。

ただ生きているだけで苦しい、呼吸していることすらつらい日もあるのに一体あとどのくらい生きなければならないのか。そのゴールの見えなさがしんどくてしんどくて窮屈で恐ろしくて、終わらない何かに捕らわれたように感じていました。

でもちょっといろいろあって、母を看取ることをやめたんです。母の人生を放り捨てたんです。わたしはいつ死んでもよくなったんです!わたしは母の人生を放り捨てて、自分の人生も放り捨ててよくなったんです!

そうしたら心がびっくりするほど軽くなって、肉体が全然心についていけないくらいになりました。


別に今すぐ死ぬとか、あとこれくらいで死ぬとかは決めてないんですけど、いつ死んでもいいのでいつでも死ねる準備は始めています。

あと身辺整理と遺書も書かなきゃならないし。

数年は生きるかなと今は思っていますが、どうなるかはわかりません。だってこの人生もう捨てたから。将来とか未来とかそういうの、ないから。今しかなくなりましたから。

お金が尽きるとかもう生きるの耐えられない状態になったら死ぬのかもしれないです。

とにかく、母の人生を背負うのをやめたら軽くなってしょうがねえな!という気分です。


死ぬ方法についてはかなり悩みました。一瞬たりとも苦しみたくないので。でも安楽死でもない限り、個人で死ぬには多少の苦痛のリスクからは逃れられないんですよね……。失敗してひどい後遺症が残れば、二度と自死することもきちんと生きようと思い直したとしても難しいし。

でもとりあえずこれかなというのは決めて必要なものは買ったので、あとは「今だ!」というときが来るまでのんびり庭いじりしたり、積ん読、積みゲーを崩したりして過ごそうと思っています。


死ぬときにはきちんとついったに報告するので、そのときには人生乙とか思っててくれるとうれしいなと思います。でもあの、いつになるかはわたしにも本当によくわからないのでこれからもよろしくお願いします。


こんなに心が軽いの、いつ以来だろう。幼児とか?

わたし本当は母を捨てたかったんだな。背負っていたくなかったんだな。

恨んでいるし憎んでいるし、でも情もある。それはたぶん愛か愛に近いもの。

捨てたかったことを認めたくなかった。罪悪感に押しつぶされてしまうから。でもわたしはわたしの人生をも捨てることで罪悪感から逃れました。

心残りは弟です。かわいいわたしの弟。どうかわたしが死んでもできるだけ傷つかないでほしい。悲しまないでほしい。


死んだらわたしの魔女の庭に帰ろう。犬と猫とお父さんに会いに行こう。それから本丸に帰ろう。それを思うと、いつも死ぬの楽しみになります。

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