44.死に損ない

ずっと死に損なっているという感じがします。思えば死にたいと思いながら死ねないでいるのは死に損ない続けている人生という感じがする。

楽に簡単に死ねる方法を持っていたらとっくに死んでいたと思います。でもそんな方法なかった。身辺整理もしなきゃならないし。これは普段から少しずつやらないといけないですね。

どうして生きているのがこんなにしんどいのに、死ぬときまで死ぬほどしんどい思いをしなければならないのか、そう思うと人間がおぞましいほど残酷なのがわかります。だって死ぬときに苦しい思いをしたくない人にさえ、死ぬまで苦しませておくのが当たり前とされているじゃないですか。少しでも長生きしてほしい、とかいう一見美しい言葉の裏には、長く生きる分苦しむという意味があるんですよ。もちろんどんなに苦しくても少しでも長く生きたい人だっているでしょうから、一概には言えないですけど。

でもわたしは安楽に死にたい。痛くも苦しくもなく、穏やかな気持ちで、ほっとして死にたい。

死に損ないのわたしは死ぬほどの苦痛が怖い。その恐怖でここまで生きてきています。

わからない。本当は生きたいのかもしれない。でも「人間」に適応できないから苦しくてやめてしまいたいのかもしれない。

とにかく穏やかにいたいのです。死ぬにしても生きるにしても穏やかでいたい。こんな苦しいのはごめんです。

けれど薬で苦しみを和らげても結局何の意味があるんだろうと思ってしまうのです。延命したところで何があるっていうんでしょう。薬はその場の苦しみを和らげてくれますが、わたしの人生を助けてはくれない。わたしを助けるのはわたししかいないのに、ここまで来てしまうともう手の施しようがないというか、手のつけようがないというか、もう手遅れでしょという感想しか持てないです。

生きてるだけでいいとか言いますけど、実際社会的には生きているだけでは許されない。わたしは許されたいですから、生きているだけじゃだめなんです。でも生きていることしかできない。

これが死に損なった人生の末路です。まだ続きそうだから末ではないかな。でももう行き止まりにいるんです。末路でいいでしょう。死に損ないなのであとは死ぬだけです。

資格取ろうと思って必死に勉強したのに、試験当日こわくて外に出られなかった人間ですよ。もう終わりです。薬でごまかしているだけ。でも薬がないと苦しい。麻薬かよ。わたしは一体なにを治療しているんだろう。

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