23.選択と理不尽

書いたか忘れたので書きますが、大昔いじめにあったことがあります。

相手は典型的ないじめっこだったので私以外にもいろんな子をいじめていて、この子に飽きたらあの子、あの子に飽きたらその子という感じでした。

なのでその後私がお友達グループになった子たちもいじめや嫌がらせを受けたことのある子が多くて、よく悪口や文句を言っていました。

ある夏のことです。地元の町内会のお祭りがありました。毎年のことなので私はお友達グループとではなく町内のお友達とお祭りに行くことになっていました。すごく楽しみにしていました。

けれども、いじめっこも同じ町内で、まあ悪さが過ぎてお祭りに一緒に行く人が町内にいなくなっていたのですね。唯一声をかけることの出来るのは、私と一緒に楽しむ予定のOちゃんでした。

いじめっこはOちゃんに自分も混ぜてほしいというようなことを言いました。私もいるのによくもまあそんなこと言えたものだと思いましたけど、板挟みになっているOちゃんがかわいそうなのと、いじめっこが30分だけでいいからと妥協するほど他に誰もいないのだということを気の毒に思ったのです。私にお願いをしてまで、私の「私はあなたの存在をないものとする」という言葉にも頷いたいじめっこが哀れになったのです。プライドが高い子のはずなのに。

なので30分だけお祭りを一緒に見て回ることになりました。

私にはいじめっこと一緒にいる理由がありましたし、それは決して間違っていないと思います。

けれど、いじめっこと一緒にいるときに別で来てきたお友達グループに会って、少し話して別れて、その次の日から私はお友達グループに無視されるようになりました。弁解ひとつさせてもらえませんでした。

小学生の時の話です。私はこのとき言葉ではなく理不尽というものを学びました。

今でもあの辺りのことはフラッシュバックします。

いじめっこを一時でも許した私が悪かったのでしょうか。あれは教室でひとりぽっちにされるほどの選択だったのでしょうか。

けれど幸い一緒に遊ぼうと誘ってくれたクラスメイトが他にいたので私は本当にひとりぽっちになることはありませんでした。今思うとなんて優しい子だったんだろう。無視されている子を遊ぼうと誘えますか。私はその貴重さを当時わかってなかったと思います。

この世は理不尽です。大嫌いです。

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