第2話
始まりは、年上ばかりの職場に従事していた頃でしょうか。
未経験で無知識で仕事に従事しましたが、やっぱりというか、当たり前というか、失敗を多くしました。
その時の慰めの言葉は、
「大丈夫! 『若いんだから』すぐできるようになるよ!」
でした。
『若い』としか言われませんでした。私がそれまでやった努力とか誠意とかは無視されて『若いんだから』で一方的に片付けられました。
『若い』以外に、私は取り柄がないんですか? 『若く』なければ、私は役立たずなんですか? ねぇ? ねぇ?!
そう言えたなら、胸ぐらをつかんで相手を壁に押し付けられたなら、どんなに楽になれたことでしょう。残念ながら私は、言われたとき、いつもいつも曖昧に笑っていました。
その笑顔の下の唇を噛み締めながら。
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