呪いになる励まし
もおち
第1話
「--」
「--」
古今東西津々浦々。様々な励ましの言葉があります。相手を元気づける言葉。とても良い言葉。ですが、そんな言葉であっても、相手の呪いになることがあります。
私には、そんな呪いの励ましの言葉があります。
「『若いんだから』、大丈夫だよ」
『若い』。という言葉に、皆さんは一体どういう感情を抱くでしょうか。将来性が高い? 希望に満ち溢れている? 可能性が無限大? etcでしょうか。
言われ始めはいいでしょう。頑張ろうと思えます。
ですが、何十回何百回何千回も言われ続けたらどうでしょう。単なる重荷、プレッシャー、呪いになるではありませんか。
『若い』という要素しか、自分の強みがないのかと思え、卑屈になります。
そもそも『若い』と言いますが、今この瞬間が、自分にとって昨日よりも老いていることをお忘れではないでしょうか。
てめえの杓子定規で、相手の年齢を測るな。どんなにこっちが苦労していたって、年齢が下だったら、『若いんだから、大丈夫だよ』でマウント取られて終わりだろうが。ちくしょうめ。
だから私は、年下に対しても気心を知れない限りは敬語を使いますし、『若い』の単語を使ったりしません。呪いになるから。
私は今もそれに蝕まれているから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます