ストレス時代の世の中に

第15話 予防線を張ろう

　第十二話では、自己防衛に関する事と、考えすぎて杞憂となる危険性についてお話しました。

　今回は、少し発展した内容を述べようと思います。

　先ず、うがい手洗いは何を予防しているでしょう？

　答えは風邪の予防ですね。

　健康診断を受けると、どんな良い事があるでしょう？

　病気の早期発見に繋がりますよね。

　勉強は何の為ですか？

　仕事は何の為ですか？

　運動は何の為ですか？

　ダイエットは？

　色々考えると、最終的に自己の防衛に繋がっている事は、意外に多いんです。

　人は、日常生活や仕事、学校等において、様々な活動を行っています。

　その根本にあるのは、あなた自身です。

　勉強をするのは、教師や親の為ではないですね。

　仕事して収入を得るのは、家族を養う為だけではないでしょう。

　運動やダイエットは、自分の体を健康に保つため。

　これ以外にも多く、皆さんは日常的に且つ自然と、自己を防衛する行為を行っています。

　しかし、ストレスに対する備えは、しているのでしょうか？

　ストレスの吐き出し方は、人それぞれ有るでしょう。

　お酒を飲んで発散する、カラオケで発散する、愚痴を言って発散する。

　ですが、ストレスを受けない為の行動は、何かしてらっしゃいますか？

　実は私自身、病気が深刻化するまで、全く何もしておりませんでした。

　仕事はとにかく精一杯頑張る。

　人一倍努力すれば、人一倍収入が得られる。

　そう考えていました。

　一歩でも家に出れば、笑顔で穏やかに。

　決して怒らず、常に人の為に。

　そんな事をモットーにしていたぐらいです。

　当然、緊急の仕事が出来ても嫌な顔をせずに、率先しました。

　仕事量が二倍から三倍に増えても、弱音を吐きませんでした。

　社内で苦手な人とも、笑顔でコミュニケーションを取り、愚痴を言うこともありませんでした。

　頑張る事は正しい事です。

　ただし、ストレスは別物です。

　頑張っても減りません。

　寧ろ頑張る程に増える事もあるでしょう。

　実は、ストレスには種類があります。

　自分以外のものから受ける外的要因、自身の生活等の影響から受ける内的要因。

　社会活動から発生したストレス、心理的なストレス。

　分類すれば様々です。

　例えば気温や気圧の変化は、外的ストレスの要因となります。

　対して睡眠不足は、内的ストレスの要因となるでしょう。

　転職や転校などの環境変化に、ついていけない事はあるでしょう。

　将来に対する漠然とした心理的な不安を、抱えてるかもしれません。

　特に外的要因で受けるストレスは、知らずの内に受けているんです。

　さて、皆さんはどんな時にストレスを感じますか？

　人と接する時ですか？

　雨の日ですか？

　暑い日や寒い日ですか？

　ストレスを受けた時にどうしていますか？

　少し考えてみてください。

　もしかしたら、ストレスに対して余りに無防備になっていませんか？

　人付き合いが苦手なのに、接客業に就いてみた。

　実はこれ、私自身が経験した事ですが、決して長続きはしません。

　苦手を克服しようと思ってらっしゃる方は多いでしょう。

　苦手なものに無理に向き合って、ストレスを溜めてしまうなら、長所を伸ばす事に力を注いだ方が建設的だと言えましょう。

　気分が優れない日に、無理して苦手な人に付き合うのは、もの凄くストレスがかかります。

　気分が優れないなら、余計な事を無理してする必要は無いと思います。

　大変だ、辛い、苦しい、ストレスにより苦しむ事は数多くあります。

　心が壊れてしまう前に、予防線を張りましょう。

　人間誰しも、調子の良い時と悪い時があります。

　テンションが上昇している時と、ダウンしている時があるでしょう。

　そんな時に、更にストレスを受けてしまうと、パンクしてしまいますよ。

　もう一度、問います。

　あなたは、どんな時にストレスを感じますか？

　それがわかっていれば、避ける方法や対処方法も思い浮かぶでしょう。

　先ずは、それを知る事。

　もし、それが自分だけは対処出来ないのであれば、第三者に相談して下さい。

　あなたの人生に幸あらん事を、心より願います。