第8話 あかし

雲翳うんえいの

海街うみまちの天

星はなき

照らされずとも

河岸かしの夜色よるいろ


《たぶんの真面目訳》

曇り空

海辺の街の空は

星は泣いているOR星は無い

照らされなくても

夜の浜の夜景(はあるのですね。)


《脚色した現代語訳(語り口調)》

曇った海辺の街の空には星がありません。雨も降ってきたのですが、星が泣いているようですね。たとえ曇って街は月や星に照らされなくても、窓から溢れる光で逆さまになった星空のような夜の街は、とっても綺麗です。


《一応の解説》

雲翳うんえい

要に曇天のこと


泣き

掛言葉「 泣き」と「無き」


河岸かし

浜。飲食や遊興をする場所。河岸に立つ市場。など


夜色よるいろ

正しい読み方は「やしょく」意味は、夜景。今回は勝手に「よるいろ」と読んでます。文字数もあるのですが、意味は美しいのに「やしょく」って……ダサいよ。ということで勝手に変更。


今回はいろいろありそうな出来です。読み方もさることながら、掛言葉も意味はいいけれど文法や和歌の流れをかんがえると……。しかし、結局は伝わるかどうか。発展とも見れるし……。


《一にのまえ解説》

そもそもなぜ今回こんなにも普段使わない名詞を使うことになったかというと、脚色現代のところから閃いてしまったからです。それを和歌にする作業がとても大変でした。

今回は夜の浜辺がテーマです。

特になにもなくても、なぜか少し心がうるうるとするイメージが茜にはあります。(別に海に思い出あるわけでは無いのですが。)

一応和歌にもこだわったのですが、現代語のところの方が分かりやすくて和歌に入ってないところもあり、今回はそっちがメインディッシュです。

話変わって、最近夜に空を見ています。(本当に。)

でもやっぱり和歌のこと考えてしまうんですよね。


結局メモとにらめっこしたり、あやふやな単語を辞書で調べることになるのですが……。たまに古典単語の単語帳も見てますw


ということで、星空観察を飽きない限りは星に関する和歌が続きます。




皆様に31音の魔法がかからんことを




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