『美月と裁縫』
「ほんと家庭科やっててよかったよね」
「確かに」
それに美月も答える。今時でもまだ、「女子が得意とされる教科」が得意だったりするとからかわれたものだ。
「それならば
引き立て役なら進んでやりたい、という美月のスタンスは父の
「……美月。布地、足りる?」
「あっ、これ無理そう」
夢中になっていたら、少し大きく
「布地がなければ服はできないよー。ほら、
ふんふん、とご
「モノトーンにグレーのポーチとかどうかなー」
兄弟だから
すると、ご
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