「京子とモデル」

「…………」

「帰ってきたら今度は美月かよ」

 急に『モデルになって』と美月にたのまれ、立ったまま軽くポーズを取り、スマホで写真に収められた。

 急を描くんだ、とたずねると、しんみようおもちで美月が答える。

「いや、お母さんのようにここの男性制服だったらどうなるかなって……」

「マジで」

「うん。つい描きたくなって」

 そうして美月が描き始める。

 カウンターにいるはつもオーダーを出すときの話をすると、京子は目をかがやかせて話を聞いた。

 下書きを見て、京子がおんなオーラを放つ。

「……あの、京子さん?」

 おそるおそるたずねる美月。

「……もうちょっとくらい、この、ボディラインを……」

「あー……」

「『あー』じゃねえっつーの!」

京子のもうこうの結果、最終段階では少し成長した形でえがかれることになったとか。

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