第16話
コウノトリは自分が愛した女の子どもを運ぶため、休むことなく飛び続けた。日差しが厳しい日は自身の体で影を作り、雨の日は傘となって幼子を守った。幾日も旅する彼の姿を、どれだけの船乗りが目撃したことだろう。そして、どれだけ多くの人に語って聞かせたことだろう。
これが、赤子はコウノトリに運ばれてやってくる、という伝承の所以である。
人魚姫と呼ばれたその日から 音水薫 @k-otomiju
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます