2-7 蒼光
「とまぁこんなふうに今に至るわけですよ」
一通り話したニホンオオカミはそう言って話を終えた。
「ニホンオオカミさん1番最初にすごく大変なことがあったんですね…」
「ほんと、あの時は本当に怖かったよぉ…しんじゃうかとおもったよぉー!」
ニホンオオカミがかばんに抱きつく。
「あ、そうそう。かばんと出会った場所がちょうど私が起きた場所だったんだよ」
「えっ!?そうなんですか?すごい偶然ですね」
「運命…ってやつかな…なにか…感じるよね」
ニホンオオカミがかっこつけながら言う。
確かにすごい。ここでニホンオオカミに会えたのは確かにすごく奇跡的な何かを感じる。
「いやぁー久々だなぁーこんなにたっくさんのことを喋ったのは。しかもかばんだけだよ、私の最初のこの話をしたの」
「そうなんですか?」
「うん、私がはじめの日に死にかけたのを知ってるのは私とかばんとあの時私を助けてくれた子ぐらいだよ」
「つまりニホンオオカミさんのその事を知ってるフレンズさんがいたらそれがその時助けてくれたフレンズさんということになりますね」
「たしかに!かばん天才だね!」
そんなたわいない話をし、ニホンオオカミの話もかばんの質問も一段落ついたのだった。
彼女は青いジャパリまんを食べていた
その青いジャパリまんを見てふと1ヶ月間のことを思い出す
――あの時助けた子は今も元気なのだろうか…
あの時はあまり何も感じなかったが
あの子を見ているとなんだか昔のパートナーを思い出す
まさかとは思うけど…
いや、そんなわけない
だってあの時、あの子は…
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