入寮
別邸で連れてきた使用人達と遊びながら暮らし、数日間が過ぎた。
彼女達はこれから私が学院から去るまで別邸で暮らす事になる。
今日は学院の寮に入る日だ。
学院にはいくつかの寮が存在し、全生徒は寮に所属することになっている。
めんどくさい事だが寮では一人暮らしを行わなければならず、使用人を連れていけない。
規則で禁止されている訳では無いが、これは貴族間での暗黙の了解という奴で、使用人を連れていくと[自分の世話もできない無能]と言われてしまう。
私は自活事態は問題無いが、個人的には使用人に任した方が楽でいい。着替え中とか女の使用人と遊べるし。
寮へ向かう馬車には護衛の騎士二人と乗っている。私を護衛するのが仕事だから仕方ないが、むさ苦しい。
(連れてきた使用人と遊ぶのは楽しかったなぁ)
心の中でも数日間の思い出を振り返っていると、馬車が止まった。
寮に着いたらしい。
寮はレンガ出てきたアパートメントで、落ち着いた雰囲気がして良い。
(この寮は当たりだな。)
すぐに単位認定を受けて出ていくつもりではあったが変な寮には入りたくはない。
寮によっては派閥や独自のルールがある寮もあるらしく、新入生は先ずどの寮に入るかを慎重に調べる必要がある。
私が入るか寮は通称[日向寮]だ
この寮に決めた理由はシンプルで[派閥や独自ルールが少ない事]だ。
平民に人気で貴族の入寮は少ないが特に問題はない。
馬車を降りて護衛の騎士達に軽く礼を言い寮に入った。
中に入ると一人のムキムキな老人がたっていた。
私は老人の姿に驚いてしまった。何故なら老人の背丈は二メートルはあり筋骨粒々で彼の着ている執事服がはち切れそうだった。
私が驚いている姿にニヤリと笑い。
「私、この寮の管理人を勤めております、シェパードと言います。
入寮おめでとうございます此方が貴方の部屋の鍵です。」
私は驚きを隠しながら鍵を受け取り、管理人のシェパードに礼を伝える。
返礼しながら胸元をピクピクさせるな。
私は自身に割り当てられた部屋に入った。
玄関から廊下に進むと廊下を挟んで部屋はトイレとシャワーとは別に2部屋あり、片方にはベットとキッチン、もう片方には何もなかった。
何も無い部屋は魔術作業行う為の部屋だろう。
まだ眠るには早いが荷物を置き、シャワーを浴びて自身に睡眠の魔術をかける。
6時に起きるように設定しさっさと寝た。
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