15日目

風歩日記。……昨日はモモ先輩の部屋に泊めてもらった。今回はふたりきりではなく青先輩も一緒。誰にも話さない方がいいと青先輩は言ったけどモモ先輩には青先輩から事情の説明があった。そのせいかそれとも青先輩がいるせいかモモ先輩はあまりベタベタしてこなかった。私も大分、落ち着いてきた。


風歩日記。……お昼にモモ先輩とお弁当を食べながら考える。あの時見た死体は、本当に死体だったのか。もしかしたら頭から血を流していたように見えたけど、倒れていただけで当人は動けたのではないか。動けたのだとしたら死体が消えたのは、当人が立ち上がっていなくなったって説明がつくけど……。


風歩日記。……問題は血。あの時トイレの床にも血が流れていた。それなのに戻ったらその痕跡すらなかった。洗い流したり拭いた痕跡すらなかった。お巡りと神父さんが女子トイレだけでなく男子トイレやトイレ周辺も探索してくれたけど何も出なかった。床に流れた血をそんなすぐに掃除できるのだろうか。


風歩日記。……今はモモ先輩の部屋にいる、というか後ろから抱きつかれてる。今日は青先輩はいないのでモモ先輩とふたりきり。初めて触られた時はかなり驚いたけど慣れちゃうと気にならない。モモ先輩は最終的に私とどうなりたいのだろう。今とりあえず自分を満たす相手としての私なのかな。




なんでも知ってるムジークン。

実はお互い様な事に風歩さんは気づいてないコポ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る