第4話
俺は一週間後に退院した。擦過傷と打撲だけで済んだみたいだ。
今日からいつも通りの日常。
俺は静かに学校に登校した。
教室に入ったが誰も気づいてくれない。
まあなれた。
いつもそんな感じだから。
俺は席に着き、HRが始まるまで本を読んでいた。
何分かして先生が教室に入ってきた。
いつもより遅い時間だ。
そしてHRが始まる。
「えーこの時期には珍しいが転校生が来た。」
転校生か…まあ珍しいな……と思いながら聞き流した。
がその後、俺はみんなに注目されてしまうことを今の僕は知らない。
ガラガラガラ…
転校生が入ってきた。すると、
「おいおい…かなりの美人だぞ…」ヒソヒソ…
「…かわいい…」ヒソヒソ…
などとざわざわしてきた。
「こんにちは。私は、天風時雨といいます。わからない事だらけなので教えてもらえるとうれしいです。よろしくお願いします。」
転校生 天風が自己紹介をした。すると周りがシーンとなった。
否、正確には、俺が立ち上がったからだ。
なぜならその声が木曜日助けた女の人だったからだ。
「えっと……すいませんでした……」
と言って席に座る。周りの視線が痛い。
女の人 天風もびっくりしている様子だ。
HRが終わった。
俺は本を読んでいた。
「ねえ君、私を助けてくれた人だよね。」
声が聞こえたので顔を上げると、天風がそこにいた。
「…ん……そうだけど……」
なるべく目立たぬように、そして天風に聞こえる最低限の音量で返した。
「あ!やっぱり君だったんだね!」
あまり目立ちたくないのだが天風はそんな気持ちなど知らず元気な声で話す。
「…なあ…あまり目立ちたくないんだが…」
周りを見るとクラスメイトがみんなこちらを見ていた。
「あ……ごめんね」
やっと気づいてもらえたが「あ……」はないだろ…
「ところで君の名前はなんていうのかな?」
「……はあ……俺の名前は黒井奏だ……」
今後、俺はどうなってしまうんだ…
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