第2話


 いつも通りの朝、いつも通りの学校生活、相変わらず1人だ。


 いつも通り下校の時間。だが、その時間はいつもとは違った。


 いつも通り1人で帰っているとき、1人の女の人が前を歩いていた。


 女の人は多分俺と同じぐらいの年齢だろうと推測。


 制服は俺の学校のと同じなので重桜高校の生徒だろう。


 そんなことを考えていた。


 その時、前から車が走ってきた。


 女の人にぶつかりそうになる。


 その瞬間、時間がゆっくりに感じた。


 あの時と同じ。胸が苦しくなる嫌な感覚。


 俺はその女の人をとっさに突き飛ばした。


 その瞬間。


 腹に重い衝撃が走った。


 俺はゴロゴロと回転しながら飛ばされ、地面と衝突した。


 女の人が駆け寄ってくる。


「大丈夫!?ねえ!?大丈夫なの!?」


 その女の人は心配してくれているみたいだったが、その声が遠ざかっていく。


「……ぁ……」


 俺は答えようとしたが、意識を失ってしまった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る