第10話 雨天決行型サイバー攻撃

私のソーラー腕時計ウォッチの充電状況がよろしくない。だって今日の天気が雨だから。よーするに地球からサイバー攻撃を受けていることになるので、30分くらい寝坊しても仕方ないよね。


とかなんとか言いつつ余裕の定時出社。さすが私。でもなんだか静かだ。


私が出張しているビルの2階にあるオフィスには誰もいない……扉も閉まっている。


私「おはようございます」


しーん。。。


よし、帰ろ。そういえば今日は土曜日で、この会社の休日だったわ。自分の会社と休日が違うから間違えてしまったてへぺろ。


どどどどどどどっ


雨の音がハンパない。このまま帰ったら私のブランドバッグ(給料0.2ヶ月分)がずぶ濡れになってしまう。さっきまで小雨だったのに……これがゲリラ豪雨というやつなのね。許せない。


この街のシステムは雨によって機能しなくなっていく。電車は止まる。地下街は閉鎖。道路は一部水没。川の水位がぐんぐん上がる。おうちに帰れないいいいいいいいいいい!!


うーーーーーーーーー


どこからともなくサイレンも聞こえてくる。私はビルの廊下でスマホをいじることしかできない。まだ電池はある。かくなる上は裏アカで愚痴るしかない!


―――――――――――――――――――

すみちー@xxxxxxx ×月〇日

雨マジさいあく

クレープ食べたい

5000兆円欲しい

―――――――――――――――――――


3時間後、雨はやんだ。

街の機能も復旧した。

何事もなかったかのように。

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