水を散らす花 花を散らす手

水を散らす花に映る

記憶にある似た影

儚い闇に消えていく記憶

私は思い出せない

私自身の過去を

私は思い出せない

私の過去を創る


花を散らす手に映る

赤く美しい花

交じり合いぶつかり消えていく

記憶の儚さを嘆き

自らの存在を疑う

人の儚さに脅え

記憶の改竄をする


私はいつだってあなたの篭(加護)の中で

絡まる柵(しがらみ)から解放されたい

無理な願いだとしても

私の唯一の望みを

あなたに叶えて欲しくって


赤くて穢れた私の手

黒く塗った私の記憶

青く冷たいあなたの目

白く綺麗なあなたの肌

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