怨・呪縛奏

呪われた言葉を奏でる君は

辛い苦しいと穢れた唇から溢す

其処は悲鳴の様な音が奏でられ

泣く様な鳴く様な

哀れみの演奏が続く


怨まれる様な人格を演じて

この場所に呪われた力を放つ

禍禍しき形相で睨み付ける目と

呪われた術を奏(操)し

聞く者を闇へ引込む


僕はこの場所から傍観(み)ている

ただ、君の言葉を聞いている

呪われた術、怨念を抱かせる言動

その損な嫌われる役回りを演じる君を

僕は傍観(み)ている

ただ、君の言葉を咀嚼して

僕は自分の闇を楽しむ


此処という場所を全て破壊した君は

「終わったよ」と言葉無く僕を見る

君は此処の縛られた空気を解き放ち

この場所から立ち去る


僕はただ、言葉無く君を見る

「そんなことだから、勘違いされるんだ……」

僕は一言そう告げる

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