episode3

〈龍side〉


素敵な瞳をした人だと思った。


何より、楽しそうに自分のしたいことをしている。


それが誰よりも輝いて見えた。


その辺にいる、人の顔色を疑って過ごしている奴よりも断然。


「かっこいい」


思わず出た言葉だった。


"人の殺し方"なんて、なんで聞いたのかわからない。


惹かれたなら惹かれたでもっと何かなかったのか。


仭「付いて来い」


あぁ、低くて僕の好みの声をしている


やっぱりステキな人だ。







龍「あ、の…どこです?ここ」


仭「"今の"俺の家」


少しだけ、少しだけ「今の」という言い方が気になったが、まぁ、1つのところに留まることはしないか、と1人で納得。


龍「お、お邪魔します」


うわぁ…という声が口から零れ出た


いや、だって、覚悟はしてたけど想像以上に酷い。


仭「お前、なんか得意な事あんの?」


龍「へ?あ、あァ色仕掛け、ですかね」


自分から聞いてきたクセにあっそ、と素っ気なく返ってくる。


ワケが分からない。

まぁ、でも、そんな所もステキだけれども。


龍「あァ、あと、ハッキング、ですかね」


少しだけ興味が出てきた様にへぇ、と言われたのが嬉しくて、頬がゆるむ。


あぁ、僕は…




この人に溺れたい。




なんて。

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