第6話 二人旅(1)

あれから2年後。

悠は15才になっていた。

サーバルとの色恋もなく、普通の日々を送っていた。


そんなある日


「悠、たまには勉強なんかやめて温泉にでもいってこい、ほれ」


「なに父さん、何これ?」


"〇〇〇ビューホテル一泊二日 2名様"


「〇〇〇って県外だし・・・それに2名って、誰と行けばいいの?彼女なんかいないけど」


「サーバルちゃんと行ってこい、期待してるぞ」


「何をだよ・・・」


「まあそれはいいんだ、楽しんでこい!」


「・・・。」


悠とサーバルは相応のお金と荷物を持ち家を出た。


〜駅〜


「楽しみだねー!」


「ああ、新幹線はあと30分で出発だ、駅弁買ってくるから待ってろよ」


「はーい!」


「・・・よし!買ってきたぞ!俺は幕の内弁当、お前はフレンズ弁当?を買ってきたんだけど、お前の弁当は饅頭?みたいなのあるけど何これ?」


「これは"ジャパリまん"って言うらしいよ!フレンズの間で人気なんだって!」


「はえーすっごい・・・」


「よし、じゃあ改札始まったからいくぞ」


〜新幹線車内〜


「お前駅弁食べたら眠そうだな・・・」


「大丈夫!」


「ああそうか、あと1時間あるからゆっくりしてろよ、寝るなら寝ても良いぞ?夜のお楽しみなんてないからな。」


「何それ?」


「いや、何でもない。」


・・・30秒後


「zzz・・・」


「まあいいか・・・」


悠はそう言うと耳を突っつく


「みんみー・・・」zzz・・・


「本当に寝てるみたいだな・・・」


〜ホテル〜


「えっと、俺らの部屋は3F810号室だそうだ。」


「遠くなーい?」


「文句言うな、むしろ良い数字に当たったんだ。」


〜部屋〜


「サーバル、俺風呂入るけど(部屋に風呂がある)お前そのあと入る?」


「えー!一緒に入りたい!」


その瞬間、悠は固まった。

きっと何気ない発言だろうそうだろう、自己解決した。


「い、いやそれはさ。俺だってもう15だよ?あれだしさ・・・」


「?」


サーバルは首をかしげている。

本人には羞恥心はないのだろうか。

そう悠は考えていた。


「わ、わかった。いいぞ。」


「わーい!」


「さ、入るか!」


とここでもう1つ。

フレンズは服脱ぐのか?という疑問だ。

まさか脱皮みたいに・・・なんて悠は思っている。

聞いてみることにした。


「あ、あのさ。フレンズって服脱ぐの?」


「?普通に脱ぐよ?」


「良かった・・・」


〜入浴中〜


「あのさ、近くない?」


「どうしたの?」


「いや、何でもない・・・」


悠は幸せだった。

これが思春期である。


〜入浴後〜


「よし、ちょっとゲームでもしてくるか。」


「よし、じゃあ(お金)ブチ込んでやるぜ!」


「わーい!やったー!」


こうして二人はゲームセンターへと行く。








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