地獄の天使ども
結局、その日の昼餐は大公宮の表にあるカイエンの執務室で行われたのだが、それはなかなかに大掛かりなものとなった。
カイエンの食事を準備するのは、大公宮の厨房の責任者であるハイメであることは変わりがないが、彼はこの日、急に増えた人数のために部下の調理人たちに指示して食材をかき集め、彼らを叱咤して下ごしらえの作業に当たらせ、自らも大鍋を振るうこととなった。
当初の予定の昼食の献立は吹っ飛んだが、その皿ももちろん最終的にはテーブルに乗った。だが、それ以外の料理に関して、時間のかかる献立は最初からハイメの頭にはなかった。彼は少しも慌ててはいなかった。
食にうるさい料理人らしく、がっしりとした体つきに頑固一徹な顔つきの彼だが、料理帽の下の顔も手元も、脂っ気がなくきれいに整えられている。清潔を重んじる彼には無精髭さえもなかった。
「いいかあ! 肉と魚は部位と種類を見極めて、焼くなり茹でるなり蒸すなり揚げるなり炒めるなり、部署ごとにてんでにとっかかれえ。野菜係は野菜ごとに熱の通る時間考えて、とにかく刻めえ。今日はかっこつけなくていいぞ。賄いのつもりでやれえ。盛り付けは大皿でいいってよ!」
「はいっ!」
ハイメのすぐ下の副料理長以下、野菜洗いの小僧までがいい返事だ。
ハイメにはわかっていた。
今日は人数が増えたが、食うのは客じゃねえ。身内だ。
高い食材はいらない。いや、むしろ安い方がいいくらいだ。
厨房へ駆け込んできた、大公殿下の金魚のフンの
「あのう、急なことですが、本日の表の昼食は昼餐会に変わりました」
そう、シーヴが厨房に来て言ってきた時、ハイメはすぐさま、この若造の進歩を感じた。
昼食が昼餐会。二言で人数が大幅に変わったことが明確に示されている。
「そうかい。で、何人前だ」
手元では未だ予定通りの大公殿下の昼食の調理を進めながら聞くと、先日、二十歳認定された若者は、浅黒い顔に小汗を浮かべて続けてきた。
「ええと、殿下、俺、教授さんにトリニさん、イリヤさんに双子の隊長に、あ、ガラさんもだ。……でもまだ増えそうな気がする……」
ハイメの目はシーヴの顔を見ていたが、手元では着々と調理が進んでいた。
「そうかい。じゃあ、十五人前くらい行っとくか。余ったら賄いに回すからよ。心配はいらねえ。場所はどうする?」
「あああ」
シーヴは迷ったが、それは数秒にもならなかった。
「大丈夫です。殿下の執務室の机は無理だけど……ソファのとこのテーブルあるし、周りの部屋から他のテーブル、運びます。ああ。なんで、お料理はあの、殿下の誕生日みたいな感じで……」
ハイメはうなずいた。
「時間もないからな。料理は大皿で運ぶからな、オイ、皿とかの用意しとけ! 客じゃねえな。仕事中なんだろ?」
「はい。来るのは全部身内です。そして、大事な大事なお仕事中です」
ここまでのやり取りはハイメもシーヴもごくごく真面目である。周りの料理人たちも黙って聞いている。
この辺りのクソ真面目さが、カイエンが大公になってからのこの大公宮の「空気感」とでも言えるものであった。頭が頼りないと、周りがしっかり自覚と責任を持って勤めるようになるという、稀有な成功例では、あった。
要は要になる人材が「根っこが真面目で面倒見がいい」のである。おそらくは前の大公のアルウィンが鷹揚といえば人聞きはいいが、「いろいろといい加減」だったために中間管理職がよく育ったのであろう。「あの人、放っといたらどうにもならんわ」と言って貧乏くじを引く人間の方が、「いい加減だよなあ、しめしめサボったろ」という人間よりも多かった、というだけだ。その点、あのアルウィンにも貴人としての人徳はあったのであろう。
反対になる可能性も五分五分であるから、カイエンもこの点では得をしている。
「……オオ。じゃあ、酒はワインとか
この時代、ワインや
「お願いします」
シーヴが頭を下げた時には、すでに小僧たちが大皿を棚から取り出し始めていた。
と、言うわけで。
「もー! ありえねー! 誰が止めてもぶっ飛ばしますよ俺は。反省室送りにします! 使えねえ隊員はぁ、俺の下から去るベーし!」
と、軍団長のイリヤがわめきながら現場から戻る頃には、カイエンの執務室にどんどん料理が運び込まれている最中であった。
教授とトリニが持ってきた遺留品は、さっさとカイエンの執務机に避難させられており、カイエンの代わりにイヌ男のガラがそれらを検分中だ。
カイエンと教授とトリニは、座っていたソファにそのまんま座っていた。
その周りに、周りの部屋から運び込まれたテーブルと椅子が適当に置かれている。テーブルの高さが合わないが、それを気にする者はここにはいない。
「ありえない」
「ありえないよ」
先に来ていたマリオとヘススの双子もイリヤの愚痴というか、叫びに唱和したので、一瞬、変な空気がそこに流れた。双子が怒りをあらわにするのは珍しい。
「で、どうなの? ガラちゃん」
イリヤが執務机のガラに問いただした時。
「すみません……」
そう遠慮がちに言いながら、ヴァイロンまでもが後ろに人を引き連れて入ってきたので、シーヴは内心、驚いた。
(うわ、本当に十五人規模になるかもー)
「うん?」
カイエンが執務室の入り口を見ると、そこに制服姿のヴァイロンと一緒に入ってきたのは、二人の老人だった。
二人ともに五十代後半から六十絡み。
ごま塩の頭になんだか古臭い色合いの制服を見るまでもなく、あの騒動の後に戻ってきた「予備役」の退役隊員だとわかる。
「おかえり。……ああ、予備役から選ばれた、元熟練隊員の方達か」
カイエンが聞くと、ヴァイロンと老人二人がうなずく。
その脇をするするとすり抜けて、厨房の小僧から、大公宮表の女中までがどんどんと料理やら飲み物、皿やカトラリーを運び込んだ。
「殿下、実はこちらも少々、お話があったのですが……」
中にいる顔ぶれを見て、ヴァイロンも何事かを察したらしい。
「いい。いいよ。で、そちらは」
カイエンが聞くと、ヴァイロンは二人の予備役を部屋の中に入れて、紹介した。
「こちらは予備役から、私の担当します帝都防衛部隊の幹部になることに決定致しました、お二方です」
ヴァイロンがそう言うと、二人の老人は顔を見合わせてうなずき合い、年かさの方から自己紹介した。
「初めまして! 私はミゲル・ルエダ。最終階級は小隊長です」
敬礼してきたのは、昔は甘い顔の男前だったであろう、だが老いてもなお目は鷹のように鋭い、姿勢のいい老人だった。
「自分はラファエル・エステベス。同じく最終階級は小隊長です」
こっちはややずんぐりとしてはいるが、足腰のしっかりした感じの男だ。聞き取りにくいほど声が低いのが、かえって凄みに見えるような男で、頰にある古傷が目立った。
小隊長といえば、街中の治安を守る各署の署長級である。
二人は、カイエンの執務室へ通されたのはもちろん初めてだから、ぎょっとしたような顔つきで中の面々を見渡している。それでも挨拶の時はだけはビシッとするのが元隊員らしい。
「そうか。この通り、今日はえらく立て込んでいるが、昼食しながらいろいろと今後の話をするから、まずはその辺に座ってくれ」
カイエンがそう言うと、爺さん二人は彼らが主に働いていたアルウィン以前の時代にはおそらくなかったであろう、身分階級めちゃくちゃな、この「女大公の仕事込み昼食会」の中に、おっかなびっくり、入ってきた。
ヴァイロンはちゃんと敬老精神も発揮して老人たちを座らせた。
だが、またこの場でこれから協議される主な議題が他の事案であることも瞬時に考えたようで、自分も含め、例の殺人事件の方の担当の面々とは反対の位置に陣取った。
その様子を見ていたイリヤが、声をかけてきた。
「あー、なんだあ。
一人足りないのか。
周りの皆の注意がそっちへ向いた。イリヤの声が馬鹿でかくてよく通ることもあるが、
(地獄の天使どもか……アンヘレス インフィエルノス、っあだ名は穏やかじゃないなぁ)
カイエン以下の面々の顔がそう言っていた。
「ああ。ディアマンテスさんかい。あんた、よくやってるようだね」
ミゲルが鋭い目をイリヤへ向けた。
相手は若造でも、今や団長であるから、言葉遣いは丁寧だ。
「それそれ。……ガブリエル・ボリバルなあ。先年、卒中をやっちまったんですよ」
今度はラファエル。
「あら。それじゃ寝たきり……」
さすがのイリヤも声をひそめると、ミゲルが答えた。
「いいやあ。動かなくなったのは左側だけで、もう松葉杖つけばなんとか歩きますよ。でもねえ、言葉の方がまだ……。頭ははっきりしてるんで、やつも悔しがってます」
「予備役で戻ってくる気はあるの?」
「そりゃあ、ありますよ。俺たち三羽ガラスですからねえ。それに大公殿下ががんばっていらっしゃるのに、爺さんとはいえあれっくらいじゃあ、諦めませんわ」
二人がしみじみと言う。
意識的にはっきりは言わなかったが、女で足の悪いカイエンが大公をやっているのに、という思いがあるのだろう。
(カラスなの? 地獄の天使なの?)
だが、爺さんたちの往年の姿を知らないその他大勢はざわついた。
「俺たちは大公さんでも三代目、団長さんでも三代目のご奉公になります。なんとか三人揃ってお仕えしたいもんで」
シーヴだの教授だのがカイエンの方を向いたので、カイエンは補足説明してやった。
「ああ。父の前の大公は先の皇帝陛下の弟で、私が生まれる前に亡くなられた。前の前の団長は、確かカルロス……カルロス・マルティネスと言ったか」
「あの方も、ずいぶん前に亡くなられまして」
爺さん二人が付け足した。
「しかし、今年の大公殿下や軍団は、大変でしたなあ」
敬老精神のヴァイロンが差し出した
「俺たちはもう退役しとりましたから、家で読み売りだの噂だので聞いては、やきもきしましてなあ。こうして、予備役で戻ってこられてもう一働きできると思うと……」
爺さん二人の感慨深げな様子に皆がしんみりとした時だ。
やっぱり、この男はそんな湿っぽさは許さなかった。
と言うか、この頃ずっと寝不足でテンパっている毎日なので、しみじみがもう身に沁みなくなってきているらしい。
「そうなのよ! 軍隊も親衛隊も暇そうなのに、この大公軍団だけが大わらわなのよ!」
しんみりを一人で破壊しながら、イリヤがさっさと麦酒の杯を取ってから胡座をかいて座ったのは床で、それも教授の横だ。今日、絡む相手ならこれ、と思い定めているのであろう。
「教授さぁん、この忙しいのにスゴイもん見つけてきてくれたねー。俺、嬉しいけど嬉しくないやあ。あ、どうもお。ここの団長でーす」
一応は管理職なので、教授とトリニにも杯を渡しながら、しっかりと美人のトリニにはニコニコで挨拶して見せた。
慌てて挨拶を返すトリニに手を振って、彼はにこやかなまま、ヤケクソ気味に言い切った。
「ああ、いいのよぅ。もう、今日の午後の他のお仕事は現場に任せるしかないの。現場で隊員が暴れてるだろうけど、何事にも優先順位ってあるからねー。お偉いさんの優先順位なんだけど、今回は事がデカすぎるからねー。逆らえないよねー。市民も怖がっちゃってるしねー。あー」
何か、思い出したらしい。
「殿下ぁ! 今、テルミナル・エステのうすらバカ共にあのオルデガのヤサ、もう一回徹底的に、壁裏まで捜索させてるんでぇ、後からまた何人かくると思いますー」
そこへ、奥からアキノとサグラチカも心配して出てきたので、そこまでで執務室の昼食会は総勢、十三名となっていた。
カイエンは鷹揚にうなずいたが、そのそばでシーヴは密かにハイメを尊敬していた。
(あ。本当に十五人になってきてる〜)
と。
「まあ、料理が冷めるから、始めよう」
カイエンがそう言って、すでに杯をてんでに手にした面々を見回した時には、すでに三つの大小、高低様々なテーブルいっぱいに食べ物の大皿が並んでいた。
ハイメの言った通り、並んだ料理は「身内用。賄い仕様」であったので、焼肉に茹で肉、蒸し肉に揚げ物、魚も手っ取り早く揚げたものが主だった。野菜も早く熱が通る料理法のものばかりだ。だが、調理したてなので、湯気が立ち、おいしそうな匂いが部屋いっぱいに立ち込めた。
凝った料理はなかったが、それでも汁物もあり、パンも味をつけて炊いた米も、パスタもあり、で、品数は多く、時間もとっくに午後になっていたので、大公以下皆はとりあえず鳴る腹を黙らせることから取り掛かった。
「お魚、おいしいな」
「冬場の青魚の揚げ物はいいよね。脂のってるから塩味だけで旨い」
「スープ、とろんとしてて、あったまりますね〜」
「あー、これ。これですよ。ハイメのおっさんの揚げ鷄。隠し味教えてくんねーの。ぶった切って秘密の味つけて、粉つけて揚げただけなのに〜。あぁ、おいしぃ」
「先生、この羊肉とサフランのご飯、おいしいですよ。さすがに大公宮、サフラン、こんなに使えていいなあ。干し葡萄も入ってておいしい〜」
「これこれ、若い娘がそんなに皿に盛って……。え? なんだ、これは私のぶんか。ありがとう」
「大公宮でも黒豆スープ(フリホーレス)、出るんだざ。あっ、ちゃんと
「おお。でもさすがに味付けが違うな。素朴な中に奥深さが……」
「チーズも合いますな」
「さすがですなあ。
「大公軍団もさばけてきましたなあ。時代ですかなあ」
「殿下、これどうぞ」
「おお、あれ? これだけ器が小さいな」
「多分、これが正しい本日の殿下のお昼の献立ではないのかと……」
「あ、そうか。じゃあ、これをまず食べないといかんな」
「おい、そっちの検分はもういいから、こっちへ来てお前も食え」
「……。ありがとう」
「この頃、賑やかでいいわねえ」
「そうだな。忙しいのもこれなら乗り越えられるな」
などなど。
めいめいが皿に好きな料理を取り、好きな場所へ持って行って食べ。
その合間に
実際には、せいぜい、数十分と云うところでしかなかったが。
十三人がそろそろ落ち着いてきた腹を抱えて、てんでにその辺の椅子にのけぞった時。
それに合わせたように、二人の隊員が、表の侍従のベニグノに連れられて部屋に来た。
カイエンが見れば、一人はあのカマラである。もう一人は知らない顔だった。
「あのう、団長……それに隊長……」
おそらくはオルデガの下宿のあるテルミナル・エステの署長らしい中年男が、青い顔で敬礼した。すでに一回、どやされたと見える。場末の一署長が大公宮の大公の執務室まで報告にやってきたので、やや震えているようにも見えた。
「おうよ」
先ほどの大騒ぎはどこへやったのか、寝不足は解消しないが腹ペコは解消したイリヤが真面目な顔で立ち上がった。
「再捜査は、どうだった」
そう聞きながら、気がついたように、ガラの方を振り返る。
「そうそう、ガラちゃん。そっち、どうだった?」
ガラちゃん。
先ほどもそう呼ばれていたが、ガラは顔色も変えなかった。
「これか。この血は古すぎる。乾いているしな。でも、人の血だとは思う。他の動物のよりも脂臭いから」
人血って、脂臭いんだ。
たぶん皆がそう思っていると、ガラは付け加えた。
「人は、こういう調味料で調理された食べ物で加熱された脂を多く食べる。たぶん、だから脂臭い」
ガラは、今まで皆が食べていたテーブルを見回して答えた。
「なるほどね」
皆の感想を代弁すると、イリヤはもう一つの遺留品の方についても聞いた。
「そっちは」
「これは、よくわからない。少し、白檀に似た匂いがする。だが、女の匂いはしない」
最後に持っていたのはオルデガだから、当然といえば当然である。
「じゃあ、次はこっちね。なんか見つかったか」
彼がそう聞くと、署長はさっと背中を伸ばし、カマラはそそくさとスケッチブックを広げ始めた。
「報告致します。オルデガの部屋は壁の裏、天井、窓枠からその外の外壁、床下、家具の中まで捜索。遺留品の発見なし。ですが、暖炉の灰の中から燃えかすになった文書を発見」
「ええ! 私、踏んじゃったかも……」
そこで、今朝、そこで暖炉掃除をしようとしていたトリニが叫び声をあげた。
署長はトリニをちらっと見たが、こっちが重要と判断したのか、イリヤと双子への報告を続けた。
「いいねえ。だからカマラがいるのか。カマラ、そいつ描いてきたんだな」
”メモリア”、カマラは話すのが苦手だ。
カマラは黙って、イリヤだけを見た。
「こっちにもってこい」
ソファのあるあたりは食べ物の皿で埋まっているので、イリヤはカイエンの執務机の上を指差した。
カマラがそこへスケッチを広げる前に、カイエン以下、皆がそっちへ移動した。直接関係ないヴァイロンと予備役の老人たちは遠慮がちに後ろに立つ。
「ほ」
カイエンは、相変わらずのカマラの描写力に息を漏らした。
「文書はすでにほとんど灰になっておりまして、動かすことができませんでした。それで、カマラ隊員を呼びまして」
中年署長が説明するそのスケッチには、熱に崩れかけた一枚の紙片が描かれていた。
驚いたことに、それは螺旋文字が書かれていた。
「なんで? オルデガがこれを読めたはずがない」
その文字が読めたのは、その場でカイエンと教授と、父親が螺旋帝国人のトリニの三人だけだった。
「なんて書いてあるんです」
カイエンと教授、トリニは顔を見合わせた。
沈黙の後。
カイエンはそれを訓み下した。
「明日、夜十二時。テルミナル・エステ、ラガルト通り西から入る。二番目の小路奥。日干しレンガの壁の前」
「ええええええ」
あの、クーロ・オルデガの殺人現場を知る者たちから悲鳴のような声が漏れた。
「署名がある」
カイエンは、その文字をじっくりと確かめながら、読んだ。
「……頼 國仁。この手紙は読んだらすぐに燃やすこと。……以上だ」
なんで署名するかなあ、あの先生。
カイエンも、教授ももちろん気がついていた。
その文字。
それは、間違いなく頼ライ 國仁コクジンの書跡であった。
あの第五の殺人現場には、なんと四人の人間が集まったのだというのか。
被害者、クーロ・オルデガ。
呼び出した、頼 國仁。
後から到着した、馬
そして、シゴウを追ってきた、サンティアゴ・リベラ。
「厄介だな」
カイエンはこの場でアストロナータ神殿に軟禁中の螺旋帝国の貴人たちに会いに行く面々を決めなければならなくなった。
時間が、惜しい。
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