第13話 初めての…
本を読んで思ったこと。
「魔法って最強じゃん?」
『ですです!!』
『魔術全集』によると、
・魔法とはイメージである。
・故に魔法の多彩さは行使者の想像力に左右される。
・魔法とは魔力放出の結果である。
・故に、魔法の威力は行使者の魔力量に左右される。
らしい。
他にもいろいろ書いてあったが、まあだいたいこんな感じ。
「想像力って、言っちゃえば妄想力でしょ?そういうの得意よ!」
『魔力もステータスで伸ばせるですです!』
ってことはステータスptを知力に振りまくったら無敵じゃない??
これぞチート!ありがとう!
『でもでも、まずはレベル上げですです!』
「そうだね!でも、ちょっと使ってみてもいいかな?いいよね?」
好奇心に負けた私はページをパラパラ捲って初級魔法の中から簡単そうなものを探す。
火…は危ないし、水もベタベタになったら嫌だし、土は部屋の中だから無いし…。
風か聖か闇…か。闇はなんか危なそう。
『風がいいとおもうですぅー!』
「そうなの?」
『風の初級魔法はそよ風程度ですです!』
ふむふむ、じゃあそれにするか。
分かりやすいように窓を閉めてっと、
「じゃあいくよー?」
『はいです!ばっちこーいですです!』
「手に魔力を込めて…、魔力ってどうやって込めるの?」
そもそもがわかんないや!
魔力なんてもの無かったし!急に出来る方がおかしいって!
『えっとですねぇー、こう、あったかい何かを体内に感じませんです?』
「うーん?」
『目を閉じて、血の流れを意識してみてくださいです!どうです?感じますです?』
「うーん…、うん?わかったかも!」
何となく、身体の中に暖かい何かが流れているのを感じる。
『じゃあやってみるです!その流れを手のひらに集めるです!』
ゆっくり、ゆ〜っくり手のひらに暖かい流れを集めてゆく。
『そして言うです!唱えるです!風の初級魔法“ブリーズ”と!』
「“ブリーズ”!」
掌から何かが抜けてゆく感じがする。
すると…、
――――――サアッ――
「いま、来たよね?風来たよね?」
『来たです!ちゃんと出来たです!』
やった!使えた!初級だけど魔法が使えた!
「やったよ、エア!私できた!使えた!」
『ですです!!出来たです!』
魔法使えるっていいね!
『この調子でどんどん覚えていくです!』
「うん!でも、もうそろそろお母様達が起きる時間だから続きはまた今度にしよ!」
『ちょっと残念ですがそうですねぇ。
また明日、やるです!』
今日の夜でも良くない?起きて居られたらだけど。
まあ、まずはレベル上げだ!冒険だ!!
「フィア、起きてるかしら?」
丁度いいタイミングでお母様が来た。
「はい!起きてます!ギルドですか?!」
「よっぽど楽しみなようね。じゃあもう支度をして行きましょうか!」
「やったー!」
私は急いで部屋着から動きやすそうな服に着替え、昨日の馬車に飛び乗った。
「お父様、行ってまいります!」
「気をつけるんだよ?」
「はい!お母様、行きましょ?」
「はいはい。ではあなた送ってきますね。」
お母様と馬車に乗り街の入口まで行き、昨日のようにギルドまで歩いた。
どんな冒険が出来るかな!
レベルがいっぱい上がるといいな♪
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